風邪柱2 ページ8
冨「し、不死川?大丈夫か?」
屋敷の中に入り、廊下を進んでいくと、壁にもたれかかりながらしゃがんでいる不死川を見つけた。
ぜぇせぇと荒い呼吸を繰り返し、額には薄っすらと汗を浮かべていた。
冨「不死川、どうしたんだ?具合が悪いのか?」
そう聞けば、返ってくるのは言葉ではなく、
頷くだけの意思表示だった。
兎に角、ここにずっといても仕方がないので
布団までどうにか移動してもらいたいが、
片腕だけでは抱えられない。
自分で移動できればいいのだが…
冨「ここにいたら身体を冷やしてしまう。立てるか?」
またも音として答えが返ってくることはなく、
首を横に振る姿が見えた。
移動できないとなれば、人を呼んでくる他ないだろう。
冨「待っていろ、今胡蝶…の妹を呼んでくる。」
そうか、胡蝶はもういないのだな。
妹たちでも蝶屋敷のやつを呼べばどうにかなるだろう。
冨「不死川、今から俺はここを離れるが大丈夫か?すぐ戻ってくる。」
分かった。とでも言うように、弱々しいが首を縦に振り、眠りにつこうとしていた。
このままでは身体を冷やしてしまうだろうと思い、俺は部屋にあった布団をかけた。
冨「こんなことしか力になれなくてすまない。
では、行ってくる。」
もう、眠ってしまったのか、反応はなかった。
俺は、蝶屋敷へと急いだ。
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作者名:もしゃこう | 作成日時:2021年2月21日 13時