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泣きそうになった理由 ページ2

〜in狭霧山〜

俺の刃が鯖兎の面を斬り、俺が勝った時鯖兎は
笑った。

泣きそうな、嬉しそうな
安心したような笑顔だった。

真菰「勝ってね、炭治郎。アイツにも」


気がつくと鯖兎は消えていて、俺の刀は岩を斬っていた。


____
_____
___

その後、真菰たちのところでは


真菰「えー、皆さん、二年間の見守りお疲れ様でした。この度炭治郎が無事、岩を斬れたことを祝しまして…カンパーイ!!」

山の子達「カンパーイ!!」

祝福の宴が行われていた。


ワイワイガヤガヤ



と、離れたところに一つの影が。
それに気づいた真菰は

真「鯖兎?何してるの?」

鯖「な、なんでもない。ほら、真菰も戻れ」


真「ほほーん。そっかぁ、お面斬られちゃったもんねぇ。」

鯖兎が斬られたお面を持っていることに気づいた。


鯖「別に、男ならそのぐらいで悲しんだりしない。」

真「ふーん。直してあげようかと思ったんだけど…そんなにって感じみたいだから!いいよね!」


少し煽っていく作戦だ。

鯖「っ!…あ、ああ!そんなことしてもらわなくて結構だ。自分でできる。」
(本当はできないが…男なら自分でやるべきだ)

真(できないくせに…ふふっ)
「そんなに強がらなくてもいいんじゃない?
ほら、貸して?直してあげるから」

変に強がる鯖兎を置いて、斬られた面を受け取ろうとしたが、鯖兎は離そうとしない。


鯖「大丈夫だ。男ならそのぐらい

真「はいはい、そんなこだわり要らないから」


真菰は、そう言って面を鯖兎の手から取った。

鯖「すまないな。」
(俺はまだまだ未熟だな)

真「いいのいいのっ!これ大切なんだもんね」


綺麗に真ん中で割られた面を撫でながら、遠い昔を懐かしむように優しい声で言った。


鯖「ああ、鱗滝さんから貰ったものだからな。」


鯖兎もまた、同じように優しい声で言った。



「おーい!鯖兎達もこっち来いよぉ!」

同じ山の仲間達に呼ばれ2人は皆がいるほうに向かった。

真「ってゆうか鯖兎、あの時泣きそうになってたのって、これ斬られちゃったから?」

鯖「どうだろうな。」



そんな真菰の質問に錆兎は曖昧に答えるだけだった。



.

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作者名:もしゃこう | 作成日時:2021年2月21日 13時

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