泣きそうになった理由 ページ2
〜in狭霧山〜
俺の刃が鯖兎の面を斬り、俺が勝った時鯖兎は
笑った。
泣きそうな、嬉しそうな
安心したような笑顔だった。
真菰「勝ってね、炭治郎。アイツにも」
気がつくと鯖兎は消えていて、俺の刀は岩を斬っていた。
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その後、真菰たちのところでは
真菰「えー、皆さん、二年間の見守りお疲れ様でした。この度炭治郎が無事、岩を斬れたことを祝しまして…カンパーイ!!」
山の子達「カンパーイ!!」
祝福の宴が行われていた。
ワイワイガヤガヤ
と、離れたところに一つの影が。
それに気づいた真菰は
真「鯖兎?何してるの?」
鯖「な、なんでもない。ほら、真菰も戻れ」
真「ほほーん。そっかぁ、お面斬られちゃったもんねぇ。」
鯖兎が斬られたお面を持っていることに気づいた。
鯖「別に、男ならそのぐらいで悲しんだりしない。」
真「ふーん。直してあげようかと思ったんだけど…そんなにって感じみたいだから!いいよね!」
少し煽っていく作戦だ。
鯖「っ!…あ、ああ!そんなことしてもらわなくて結構だ。自分でできる。」
(本当はできないが…男なら自分でやるべきだ)
真(できないくせに…ふふっ)
「そんなに強がらなくてもいいんじゃない?
ほら、貸して?直してあげるから」
変に強がる鯖兎を置いて、斬られた面を受け取ろうとしたが、鯖兎は離そうとしない。
鯖「大丈夫だ。男ならそのぐらい
真「はいはい、そんなこだわり要らないから」
真菰は、そう言って面を鯖兎の手から取った。
鯖「すまないな。」
(俺はまだまだ未熟だな)
真「いいのいいのっ!これ大切なんだもんね」
綺麗に真ん中で割られた面を撫でながら、遠い昔を懐かしむように優しい声で言った。
鯖「ああ、鱗滝さんから貰ったものだからな。」
鯖兎もまた、同じように優しい声で言った。
「おーい!鯖兎達もこっち来いよぉ!」
同じ山の仲間達に呼ばれ2人は皆がいるほうに向かった。
真「ってゆうか鯖兎、あの時泣きそうになってたのって、これ斬られちゃったから?」
鯖「どうだろうな。」
そんな真菰の質問に錆兎は曖昧に答えるだけだった。
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作者名:もしゃこう | 作成日時:2021年2月21日 13時