お見合い10 ページ10
それから数日すると、
我妻さんに任務が言い渡された。
我妻さんのお供は、雀らしい。
……可愛い。
善逸「嫌だ嫌だ!死ぬ死ぬ!!
まだAさんと一緒にいるんだぁぁぁっ!!!」
雀「チュンチュンッ!」
A「……」
そして、任務を言い渡されてからこの様子。
ギャン泣きしている。
我妻さんは、案外泣き虫らしい。
雀が「任務言うといつもこうなんです」と教えてくれた。
でも、お昼過ぎに泣きべそをかきながら支度をしていた。
嗚呼、ちゃんとしてるんだなって思った。
善逸「……行きたくないよぉ」
A「私もこの後任務ありますので……」
私がそう言うと、我妻さんは「死なないでね!」と私に泣きながら言った。
だ、大丈夫だよ……。
私は君の命のほうが心配です。
私は我妻さんを見送りに出ていた。
我妻「……あの、Aさん」
A「はい」
名前を呼ばれ、私は我妻さんを見た。
彼は、この数日間ずっと私の傍にいてくれた。
話をしたり、散歩をしたり。
今までの見合い相手とは違く、
彼は私がどんな反応をしようとも笑顔だった。
なんだろう、やっぱり破談と言われるのだろうか。
……それは、少し、堪えるものがある、気がする。
善逸「……これから、会えない日が続くから、
その……よければ、文通なんて…どうかなって」
我妻さんから告げられたものは、破談でも悪口でもなかった。
私はそれに一度、思考を停止する。
善逸「あ!いや!嫌だったらいいんだけど!」
彼は、顔を青くしながらそう言う。
文通……とは、あれか。
手紙の送り合いか。
……文通、そうか、文通か。
A「……お手紙、待ってますね」
我妻「へっ!?」
私は、そう呟いていた。
我妻さんとの文通なら、もしかしたら、楽しいかもしれない。
A「いってらっしゃいませ」
我妻「い、い、いってきますっ!」
私は、我妻さんを見送った。
そして、彼を見送った後、
すぐに雀が一枚の手紙を届けてくれた。
そこには、今日まで過ごしたことへの感想と、
『善逸』と呼んで欲しいという言葉が添えられていた。
A「……変な人」
私なんかに興味を持つなんて。
私は知らなかった。
その手紙を読みながら、微笑んでいたことに。
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渡邉 なちゅ。(プロフ) - 花帆さん» ありがとうございます!その件に関しては、二巻のほうで続きが若干書かれています。そうですね、自分たちを重ねて、この二人には生きて欲しいと心の中で思っていそうですね! (2019年9月7日 9時) (レス) id: 1c6c46020b (このIDを非表示/違反報告)
渡邉 なちゅ。(プロフ) - バナナ さん» ありがとうございます!毎日できるだけ更新しますので、楽しんで頂けると嬉しいです! (2019年9月7日 9時) (レス) id: 1c6c46020b (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 面白いです!善逸くんと他の子がデートしてたぽいのが、後にどうなるのか…気になります!! 夢主さんとお兄さん仲良すぎて辛い…(つд;*)炭治郎と禰豆子と重なったりしそう…(泣) 続編も楽しみです(o>ω<o) (2019年9月7日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
バナナ - すごく面白い!更新楽しみです! (2019年9月6日 22時) (レス) id: 4fbc396aff (このIDを非表示/違反報告)
渡邉 なちゅ。(プロフ) - こんなんでどうですか。サブさん» ストレートな告白ありがとうございます!応援ありがとうございます!とっても嬉しいです!投票をして頂き感謝感激雨あられでございます! (2019年9月4日 23時) (レス) id: 1c6c46020b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:渡邉 なちゅ。 | 作成日時:2019年8月30日 7時