お見合い相手が泣き虫な金髪君だった

お見合い３６ ページ36

A「我妻善逸殿はいらっしゃいますか？」




アオイ「あ、雨仁様！？

は、はい！こちらにいらっしゃいます」





蝶屋敷に着き、通りかかった隊士に声をかけた。


その少女についていき、一つの病室の前で止まる。





アオイ「こちらでございますっ」




A「案内ありがとう」





私はそう言うと、病室の扉を開けた。



そこにいたのは……。





善逸「えっ、Aさん！？」




炭治郎「あ、本当だ。先程ぶりですね、雨仁さん」





善逸さんと炭治郎君、そして猪の被り物をした子だった。



同じ病室だったんだ。





A「善逸さん、お見舞いに参りました。

炭治郎君、体の調子はどう？」





私はそう言って、善逸さんのほうへ歩み寄る。


そして、近くにあった椅子の上に腰をかけた。





善逸「Aさんがきてくれるなんて……もう死んでもいいかな」




A「何言ってるんですか、善逸さん」




炭治郎「もしかして、善逸が言ってた婚約者って……雨仁さん？」





善逸さんが天を仰いで変なことを言う。



そして、炭治郎君は驚いたように私を見た。


そうか、彼が善逸さんのお友達だったのか。





A「はい、そうです。

改めまして、雨仁Aと申します。


先程のクソ柱の行為は、どうか許してやって下さい」




炭治郎「あ、雨仁さんが謝ることでは……。

こちらこそ、禰豆子を守って下さり、ありがとうございました」




炭治郎君はそう言って、頭を下げる。



そして、「あそこで寝てるのは、伊之助です」と教えてくれた。


なんでも、喉が潰れて話せないらしい。



私が「よろしくね」と言うと、

伊之助君は微かにこくりと頷いてくれた。




あ、伊之助君も真っ白な心だ……。

類は友を呼ぶ、みたいなやつかな。





善逸「炭治郎、Aさんに馴れ馴れしいぞ！」





善逸さんはそう言って、炭治郎君を恨めしそうに見る。


とりあえず、私は善逸さんの頭を撫でておいた。





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名前は、変わらず『渡邉 なちゅ。』です。

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