同棲file No.2 �� ページ7
突如として終わりが迫ったこの撮影に緊張感は微塵もない。
DH「ヒョン、聞きましたか?撮影今日で終わりらしいですよ」
『...知ってる』
DH「急すぎます」
そう言って落ち込み始めたのは、朝の事。
慣れ始めたこの家に珍しく、お手紙が届いた。
早く起きた僕はスタッフから呼び出されミッションカードを渡された。
内容はただシンプルで「楽しかった同棲生活は今日で最後です。同居人にお別れのサプライズを」と、それだけだった。
なんとなく予想のついていた僕は、その手紙を持ってリビングに座った。
どこからか引っ張り出したメモ用紙に乱雑に言葉を並べ始めた時
眠たそうにシバシバと瞬きをしたデフィがソファに体を倒した。
DH「おはようございます」
『ん』
DH「何してるんですか」
『...仕事』
そう言うと、どうでも良かったのだろう。
んー、と唸り声をあげて顔を洗いに行った。
デフィが戻ってきたのと同じタイミングで、家にチャイムが鳴り響いて真っ先に向かったデフィは紅い封筒を持ってきた。
何だろうと、開けてみれば「同棲生活にお別れの準備をしてください」
そう書かれた文にデフィは固まっていて、僕はただそれを見ていた。
しばらくの沈黙が流れ、今に至る。
DH「お別れって...最後ってことですよね」
ヒョンと沢山したいことがあったのに、どうして急にこんな
嫌です。
ああ〜嫌です。
やだやだやだ。
駄々をこね始めた彼に、頭を撫でることしかできず
そうしていれば彼からは雨みたいに雫がこぼれ落ちて、顎の先からポツリポツリと水たまりを作り始めていた。
泣くなんて卑怯だ。
『片づけよう、全部』
DH「嫌です」
まだ駄々をこねる彼に少しイラついた。
申し訳ないと思うが、なんで泣くのだろうと。
終わることだと分かっていたのにどうして嫌がるのか。
今さら首を振ったって結果は変わらないのに
『終わるってわかってただろ』
そう言ってすぐに僕の頬に赤い紅葉ができた。
不思議と痛くなくて
不思議と紅葉を作った彼の手の方が、酷く、痛そうに見えた。
DH「ヒョンはどうして分からないんですか!!!?」
どうしていつも距離を置いて自分だけ蚊帳の外に出ようとするんですか。
こんなに楽しかったのに、ヒョンには苦痛だったんですか。
彼から零れる言葉は一つ、チクリ、二つ、チクリと胸を刺していた。
それでも僕にはどういう事なのか分からなかった。
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からすみ(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです！！この作品が本当に好きで、何度も読み返しています。これからも楽しみにしています！応援しています！ (2018年12月15日 0時) (
レス) id: 224d9dadf0 (このIDを非表示/違反報告)
かなた(プロフ) - Haylee :Dさん» そう言って下さると励みになります!!亀さん更新になりますができるだけ書くつもりなので、楽しみにしておいて下さるとあり難いです!!! (2018年6月5日 21時) (レス) id: 98d994049d (このIDを非表示/違反報告)
Haylee :D(プロフ) - はじめまして。とても面白くて一気に読んでしまいました！これからも更新楽しみにしています。頑張ってください！次の展開が気になって気になって仕方がないです。 (2018年6月5日 9時) (レス) id: 0356daf5fa (このIDを非表示/違反報告)
かなた(プロフ) - 白さん» ありがとうございます！遅くなりました！ (2018年6月4日 23時) (レス) id: dd58b3a5d5 (このIDを非表示/違反報告)
かなた(プロフ) - ゆずさん» 遅くなり申し訳ございませんでした！！ (2018年6月4日 23時) (レス) id: dd58b3a5d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かなた | 作成日時：2017年9月23日 12時
