すれ違い、愛し合い。

25 ページ25

.





クリスマス当日




今日は仕事終わりに先輩とお出かけだし
残業は絶対にしないで早く帰ろうと決めていた。









ありがたいことに、仕事もスムーズに終わって
定時を過ぎる頃には完全に帰れる状態になっていた。









.









今日はクリスマスだし会社の人も
足早に帰っていく様子が目立つ。









私も早く帰ろうと思いエントランスに向かうと
目の前には見慣れた2人の姿があった。















.









…宏光とあみちゃんだった。



クリスマスに2人で居るなんて
もうそーゆー関係っていってるようなもんだよね。









私と宏光が話さなくなったあの日を境に
宏光があみちゃんと2人でいるのをよく見かけた。





きっと、あみちゃんの想いが宏光に伝わったんだって。









.









.









「あっ、Aさん！お疲れ様ですっ！」


『お疲れ様』







本当は2人と鉢合わせたく無かったけど
エントランスからなかなか動かないから
私も急いでたし2人を追い越して帰ることに。



あみちゃんに挨拶されたけど
隣に居た宏光には何も言わずに帰った。









.









なんだろう、これ。




ここまでする必要あったかな？









私は飲みに行ってた時の関係が1番心地よかった。




なのに、どうしてこうなってしまったんだろう？









久しぶりに宏光を目の前にすると胸が締め付けられた。









.









そして少しでもあの時に戻りたいと
思ってしまった自分が1番許せなかった。






.

26→←24

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す