届いてますか？- K i -〈３〉

１３３ ページ36

.









ひと気が少ないロビーに
ニカと千賀くんに連れてってもらった。









「…どうしたんだよ？」






ニカが心配そうに聞いてきて
千賀くんは飲み物買ってきてくれて。









二人が同期でよかったって、心の底から思った。









.









それから裕太との事を全部話した。









みんなで飲もうって
ニカの部屋に連れてかれたこと。






そしたら誰もいなくて
裕太にされるがままになってしまったこと。









.









「お前なんであいつの部屋入ったんだよ」




『えっ…？』




「まさか本当に俺らいると思ってたの？」




『…うん。そもそもニカ達の部屋だと思ってた』




「はぁー、ほんとバカだわ。
もうどうしようもねえよ。
とりあえず今日はもう部屋から出んなよ？」




『うん、ごめんなさい』




「おれ、玉に言っとくから。」




『…ありがとう、』









二人が部屋まで送ってくれて
お礼をして部屋に入ろうとしたら、









「あっ、お前ミツにちゃんと言っとけよ」






ニカにそう言われた。








『…うん、わかった』




「あいつ、すげー心配してたよ」




『えっ？』




「今回の研修のこと。
全体で女一人って初めてらしいし
課長も本当は迷ってたんだよ。」




『…そうだったんだ、』




「お前の希望を聞いてミツも納得してた。
それと、俺たち二人にちゃんと見張っとけって」




『・・・』




「まあ、いいや。
おやすみ、明日もがんばろーな」









パタンっ。







部屋の扉を閉めて一人。









もうなんでこうなってしまったんだろう、









.

１３４→←１３２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す