ぶりっ子VS最強__延長戦

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『ただいま…』



五条君と同居するにあたり、引っ越してしまっていた私は、結局五条君と同棲中のマンションに戻って来ていた。



が、電気が点いていない様子からして彼はいないらしい。



いつもはどんだけ遅い時間に帰ろうと部屋の明かりが点いてたし、夜食的なのも用意されてた。



…今更だけど五条君、色々してくれてたんだな。それなのに私ときたら…



五条君は今日帰って来るんだろうか。今の時間にいないってことは帰って来ない確率の方が高いけど…



『まぁ…一応ってこともあるし…書いとくか』




・




一週間前___




『ただいまー…』



五条「おかえり」



『………』



五条「何？その間抜け面。僕のこと笑わせようとしてる？」



『あの、今何時か分かってます？』



五条「午前三時」



何飄々とした顔で言い切っちゃってんの？この人。



なんでこんな時間まで起きてるの？あとどうして玄関先で立ってたの？？



『明日も任務だよね？』



五条「そーだねー」



そう答えるなり五条君は私の持っていた荷物を当然のように預かり、リビングに歩いて行く。



昔とは真逆である。



五条「お腹空いてる？」



『え…まぁ…はい』



五条「夜食、作っといたから食べなよ。糖質の心配はしなくていいから」



『じゃあ…いただきます……じゃなくて』



五条「なぁに？不満でもある？」



いえいえ。不満なんてございませんよ。



なんなんだ、この至れり尽くせりの生活は。



『なんで起きてるの…？あと五条君が夜食作ったの…？』



五条「僕が起きてたのはAに会いたかったからだけど？夜食はついでって感じ。ちょっと小腹が空いたからさ」



昔の私に伝えたい。



将来的に貴方と五条君の立場は逆転するよって。



リビングにある椅子に座れば、五条君は私の対面に座り、微笑む。やっぱり綺麗な顔だな…好き。



五条君が作ってくれた夜食を口に運ぶ。



五条「大好きだよ、A」



『ﾌﾞｯ…！！！』



急すぎる発言に口の中にあったササミが五条君目掛けて吹っ飛ぶ…が。



五条「ちょっと…どうしたの？」



例の如く、それは無限に阻まれ、五条君に触れることはない。



『どうしたのじゃなくない？！原因貴方！！急すぎ！！』



五条「もう。照れるところも可愛いんだから。このまま食べちゃいたい」



『食べるなら私ではなく夜食をどうぞ』



五条「分かってる癖にそういう反応するとこも好き」



誰か彼を止めて。

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