逃げたいぶりっ子VS逃したくない最強《呪術廻戦》

五条ルート9 ページ45

五条「誰かさんは物腰の柔らかい男性が好きだって聞いたからそうしてただけだよ。でも結婚するって決まったんだし、もうこんな茶番する必要ないじゃん？」





“とは言っても長年こういう感じで振る舞って来たから慣れちゃってんだけど〜”と椅子ではなく机に座って五条君は言った。





『言っちゃ悪いけど全然物腰柔らかくなかったよ？』




五条「A」




『んー？』




五条「昔、お前が毎日甘い物くれるの結構気に入ってた」




『え』





急に話を変えたかと思えば、そんな驚きのことを言ってきたから、そうだったんですかと聞き返したくなるのを堪え、五条君が座っている机とセットの椅子を引き出して座る。





五条「…毎日違う種類で飽きなかったし、全部美味かったから。中でもマフィンは一番美味かったよ」




『まぁ…一個五百円だからね…美味しくないと困るよ』




五条「嫌いなものって絶対好きになれないと思ってたけど、案外簡単に好きになれんだね」




『それって私のことを心の底からは嫌ってなかったからじゃないかな…屑ではあるけど意外と優しいもんね、悟君は』





本当に私が…ぶりっ子が嫌いだったなら私が嘘泣きした時、きっと驚いたりしないと思うし。




やっぱぶりっ子最強。





五条「え…は…？今悟って呼んだ？」




『悟君って呼んだ』




五条「今すぐホテル行こ」




『嫌っす。私が好きなのは五条君の顔と財産だって何回言えば分かるのかな？猿？』




五条「だから僕のイッた時の顔が見られ___」




『だから恥ずかしげもなくそういうこと言うのやめてくださるかしらぁ？！私淑女！！』




五条「そういう嘘良くないから。気品なんて全然備わってねーじゃん。淑女なら顔とか金とか煩くないだろうし。全国の淑女に失礼だから謝れ」




『やっぱり優しくない！酷い！！』








私が顔だけじゃなく五条君の全てを好きになるのも、蓬に素がバレて何故か仲良くなるのも、夏油君が私に告白して来て三角関係みたいになるのも、もう少し先のお話。




話せる機会があったら話します。




だから取り敢えず彼と一緒になると大変だってことだけ先に言っておく。








五条「A、大好き。てか愛してる」




『私も悟君の顔は愛してるよ。相思相愛だね！』




五条「相思相愛ならやることやんないと」




『じゃあ悟君の片想いということで』

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