逃げたいぶりっ子VS逃したくない最強《呪術廻戦》

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『うーむ…』





好きという意味を考えていた。




私は五条君の顔が好きだ。お金も好きだ。でもそれは五条悟が好きだということにはならない。




………ん？待てよ…？




五条君が私を地獄の底に突き落とさないのであれば、私は彼と結婚すべきでは…？





『結婚すべきじゃん！五条君と！！』




五条「だからずっと結婚しようって言ってんじゃん」




『…………』




五条「やっほー。傑に任務押し付けて来ちゃった☆」





一つ、ここは私の住んでいる部屋である。




二つ、ドアの鍵は閉めているし、ここは高層マンションの最上階である。




三つ、私に声を掛けてきた五条君が立っているのは俗にバルコニーと呼ばれる場所である。





五条「最上階だからって鍵を閉めないのは感心しないね。不審者入って来ちゃうよ？」




『…ここに入って来れる不審者は五条君を除いて他にいないと思うんですけども。それについてどうお思いでしょうか』




五条「まーた敬語使ってる。…っていうか結構いい部屋に住んでるね〜。僕の部屋よりは劣るけど」





人の問い掛けを無視した挙句、自分の部屋と比べないでほしいんですけど。




そりゃ現役呪術師の五条君と比べたら私の方が劣るに決まっているじゃないのよ。





五条「それで？僕と結婚するの？…性格は如月に吐瀉物って言われるくらい悪いけど、如月が幸せになった瞬間ドン底に突き落として笑い転げるなんて非道な真似はしないからさ」




『………怒ってる？』





私と夏油君しか知らない筈の悪口を笑顔でつらつらと述べた五条君。





五条「え？この僕が怒ってるように見えるの〜？やだなぁ、そんなに心狭くないって。…如月が結婚してくれるならの話だけど」




『えーっと？…それはつまり？』




五条「結婚してくれないなら僕の心は狭くなるから、今ここで如月を抱いても仕方ないよねってこと♡」




『おかしくない？』




五条「おかしい？お前の二面性の方がよっぽどおかしいよ♡」





語尾に♡を感じるのだけれど、それは気の所為かしら。





『五条君って私のこと好きなの…？』




五条「好きだよ♡」





イマイチ信憑性に欠けるのは五条君の話し方の所為か、それとも性格の所為か。

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