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「テヒョンイヒョン!?今なんか女子の声聞こえたけど!?」
通路挟んで隣のグギがそう叫ぶ。
周りのヒョン達とジミナにもじとーっとした目で見られる。
「宿舎!宿舎着いたら説明するから!」
「さぁ、テヒョンア説明してもらおうか。」
宿舎に着いて荷物を運び込むや否や、ジニヒョンの言葉でいっせいに囲まれた。
ここまで来たら仕方ない。メンバーにAを見せたくないけど、Aにメンバー見せたくないけど!!
「A、いいよ、出ておいで。」
そう言って留め具を外すと蓋が そ、と開いてAがひょこっと顔を出した。
テヒョン!聞いてさっき中で頭をぶつけたのよ、と俺に抱きついてAは泣き真似をした。
痛かったね、大丈夫?とAの頭を撫でながら
「Aです、観用少女っていう人形と人が半々みたいな子です。
ほら、A挨拶して。俺の家族みたいな人達だよ。」
そう言ってAを皆の方に向けた。
Aは小さく Aです。とだけ言ってまた俺に抱きついた。あれ、もしかして人見知り??
『はぁぁぁぁぁあ!?』
「え、人形?喋ってるし動いてるんだけど!?」
「いやいや、この大きさは人形でしょ!?」
「テヒョンア…ロリコンだったのか…。」
「え、怖い怖い怖い。動く人形とかホラーじゃん。」
「電池で動いてるのか…?それともゼンマイとか?」
「おい、テヒョンア!!こんな訳分からん人形いつ買ったんだよ!?」
まさに阿鼻叫喚。
上からジミナ、ジョングギ、ユンギヒョン、ホビヒョン、ナムジュニヒョン、ジニヒョン。
「この子は俺の天使で妖精ですよ!!可愛くてキレイでしょう!!お店で一目惚れして買ってきました!
あ、これ観用少女の説明書?です!」
店主が入れてくれてた、観用少女の概要やお世話の仕方をまとめた冊子を1番落ち着いてるユンギヒョンに手渡す。
皆が冊子を読んでる間、Aに、あれはジニヒョンで、1番年上なんだよー。と皆の紹介をしていた。
「テヒョンア、も1回その子ちゃんと見して。」
とユンギヒョン。お、皆もう読み終わったの?早いなぁ。
「えぇーー、俺だけのAなのにぃ。
A、もいっかい皆にご挨拶してくれる?」
こくん、と頷いてAは俺の腕からおり、優雅にお辞儀をした。
「Aと申します。以後お見知り置きを。」
Aはお店で見たような にこ、と口角が上がった綺麗な微笑みを見せた。
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作者名:間宮るぎ | 作成日時:2021年7月25日 16時