�� - 004 女を道具として見るな ページ41
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「うぐっ」
武器無しとなったAを三本に束ねられた太ましい腕が叩いた。無論、腕の攻撃もそれに潰されるもしもの自分も死も何もかもを視たAは咄嗟に顔の前で腕を交差させ、衝撃を少しでも緩和させた。
吹き飛ばされたAの背中を受け止めたのは燐野だった。鬼より鬼らしい形相で彼女の頭を叩く。無言でだ。
いつの間にか少女は彼の背中に移動していた。
「今のうちだ行くぞ馬鹿！」
「っあ、嗚呼……すまな」
「謝るな本当に馬鹿だな君は！！」
要登Aという少女により見せられた死に怯え、すっかり恐怖にのまれ、思考どころか身体すら
Aは時折不安げに振り返っていたが、かの悪鬼は暫しの間呼吸も危うい事だろう。手ぶらとなったAの頭を潰すでもなく弾き飛ばしたのだ。蚊を払うように。あれは完全に怯えていた。今すぐにでもAから離れたかったという意思の表れだ。
「だからって安全とは言えない！ あの場でだらついてちゃぁまた振り出しに戻る！ それに君は今刀を持ってない！ 俺もこの餓鬼抱えてて存分に闘えねぇ！ だから逃げる！ 逃げるが勝ちってやつだよ！」
「では先程の少年の所へ向かわせてくれ」
「話聞いてた！？」
「君の言葉は正しい、だからこそ彼のところへ、あそこには私の刀もある、何より彼が心配だ。共に」
「だから！ また荷物増やしてどうすんだよ！ 君の命だってひとつしかないんだぞ！？ 正直言うと先刻の行為には滅茶苦茶苛立ったよ俺は！ あんなでかい鬼目の前にして刀投げるってどういう精神構造してんだ！ 善意もあそこまで極まると脅威だ！」
「わかった、すまない。そのお嬢さんは私が背負う。あの少年も私個人で付きそう、君には迷惑をかけた、本当にすまない。残念だがここで」
「嫌だずっと一緒にいよう！！！」
赤いのか青いのか微妙な顔色で叫んだ燐野に頷き、了承と解釈したらしいAは先程の少年のもとへ方向転換をする。走り出したAに燐野は勿論仰天した。
やいやい言いながらも彼女の背中を追い、少年を加え、刀も回収し、極力鬼との戦闘を避けつつ進んでゆく。
道中、何度も寄り道をするAに呆れ果てた。しかしその度に惚れ込み燐野はもう訳が分からなくなった。
恋とは何か。愛に発展するのはいつか。と言うか自分の育手はこれを合格と認めてくれるのか。
育手の顰めっ面を想像して胃が痛くなった。
�� - 005 他人の欠点は大きく見える→←�� - 003 悪は悪を呼ぶ
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ミルクリ - 初めまして。とても面白かったです。続きが読みたいのですが�兇離僖好錙璽匹魘気┐討い燭世韻泙擦鵑�？これからも応援しております。 (2021年9月21日 12時) (
レス) id: 9baecbdda2 (このIDを非表示/違反報告)
コア - 面白かったです �兇離僖好錙璽俵気┐督困韻襪藩�難いです (2021年6月29日 20時) (レス) id: cdf587c2d2 (このIDを非表示/違反報告)
莉亜(プロフ) - すごく面白くて一気に読んでしまいました！！！続きのパスワードって教えてもらえますかね？これからも頑張ってください (2021年5月14日 22時) (レス) id: 6a10e782a2 (このIDを非表示/違反報告)
me(プロフ) - おもしろくてとまらなくなりました！守護聖人IIのパスワード教えていただきたいです！ (2020年12月15日 20時) (レス) id: 833cf0aedc (このIDを非表示/違反報告)
糸針シナ(プロフ) - 楓さん» 楓さん、コメントありがとうございます！ひえ〜嬉し過ぎます…！そんな風に言っていただけて後衛の極みです〜！長編が好きなものでこの守護聖人も他作品もすごく長いですが楽しんで頂けたらと思います！短編もあるので宜しければ覗いて行って下さい〜 (2020年3月11日 8時) (レス) id: 2d5e82106c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：糸針
| 作成日時：2019年10月25日 13時
