VI - 002 言葉はその人間をはっきりと示す ページ39
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「みんな護ろうとするな"馬鹿"だなぁ。鱗滝の弟子もみんなお前によく似てた。やっぱりそういう"躾"をされるのか？ フフッ"鱗滝らしい"なァ。弟子は"使い捨て"なんだ。何人殺しても何人帰って来なくてもあいつは毎年新しい弟子を送ってくる。俺の"食糧"にされるって分かってるはずなのになァ。なァ、おかしいとは思わないか？ 懲りずに何度も弟子を送って、何度も何度も殺されて、でも弟子を送るのをやめない。変だよなァ」
「─────────」
目を見開き過ぎて額に激痛が走った。Aの表情筋は瀕死の状態だ。何故か？ 鬼化した妹に左目付近を抉られたからだ。それは周知の事実だと思う。
瀕死の表情筋を強制的に動かすのは壊れて動かなくなった秒針を力づくで九時に合わせるようなもの。ギチギチと筋肉が軋んでいる。今にも倒壊する老朽化の進んだ古民家のように
叫び出したい気持ちを堪えるつもりはなかった。けれどAの口からはどんな罵詈雑言も意趣返しも、何も出ることは無かった。
代わりに──落ち着いた呼吸だけがすう、はぁ、すう。と聞こえた。
「なんだ？」
手鬼が数多の腕を傾げる。
あろう事かAが刀身を鞘に収めた。
燐野は戦慄した。まさか戦意喪失か……？ と思ったところで肩の少女も異変を覚えたのか暴れ出した。余程死にたくないと見える。
「私は甘く見ていたようだ。貴様ら鬼という存在を」
鞘を握り、地面に立てる。柄頭の上に両手を重ねて置く。瞼を下ろした。
「悪しき外道。紛れもなき悪。少なくとも今、私の目に映る貴様は悪だ。その
ざわっ………髪の毛を持たない手鬼を除いた同舞燐野と少女の毛先が静電気に囲われたように逆立った。ここに来て初めての、Aの口より放たれた侮蔑の言葉だった。
紫の瞳が少しづつ開かれてゆく。優しさを欠片として残さずただひたすらに敵意が込められた剣士の目。
「惡鬼滅殺。貴様は此処で逝くがいい」
「弱虫の戯言なんて痛くも痒くも無いんだよ！！」
手鬼は語尾と語頭を圧倒的に凄ませた。佇むAを頭上から。そして地中から狙い撃つ。
頭上の腕は数十本。まずこれで撹乱が出来る。そして地中。これは完全なる不意打ちだ。まさか地中から、見えない場所からまたもや攻撃が、とは思えないだろう。
予測は不可能。反射も間に合うものか。
�� - 003 悪は悪を呼ぶ→←VI - 001 頭から足先まで正直になれ
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ミルクリ - 初めまして。とても面白かったです。続きが読みたいのですが�兇離僖好錙璽匹魘気┐討い燭世韻泙擦鵑�？これからも応援しております。 (2021年9月21日 12時) (
レス) id: 9baecbdda2 (このIDを非表示/違反報告)
コア - 面白かったです �兇離僖好錙璽俵気┐督困韻襪藩�難いです (2021年6月29日 20時) (レス) id: cdf587c2d2 (このIDを非表示/違反報告)
莉亜(プロフ) - すごく面白くて一気に読んでしまいました！！！続きのパスワードって教えてもらえますかね？これからも頑張ってください (2021年5月14日 22時) (レス) id: 6a10e782a2 (このIDを非表示/違反報告)
me(プロフ) - おもしろくてとまらなくなりました！守護聖人IIのパスワード教えていただきたいです！ (2020年12月15日 20時) (レス) id: 833cf0aedc (このIDを非表示/違反報告)
糸針シナ(プロフ) - 楓さん» 楓さん、コメントありがとうございます！ひえ〜嬉し過ぎます…！そんな風に言っていただけて後衛の極みです〜！長編が好きなものでこの守護聖人も他作品もすごく長いですが楽しんで頂けたらと思います！短編もあるので宜しければ覗いて行って下さい〜 (2020年3月11日 8時) (レス) id: 2d5e82106c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：糸針
| 作成日時：2019年10月25日 13時
