10.長谷川慎 fromTHE RAMPAGE ページ16
慎side(Not THE RAMPAGE)
*慎と結ばれません。
『まことー!じゃんけんで買った方がアイス奢りね!』
家が隣同士で幼馴染で、俺の初恋の相手だった。
小さい頃から活発で、よく振り回されていたっけ。
『今年の花火大会どうする?』
慎「一緒に行くでしょ?」
色褪せない思い出は蘇ってくる。
ずっと好きだった。
『慎、待ってよ〜』
慎「ほら、手。」
手を繋いで歩いたりおんぶしたりもした。
毎日一緒にいて隣にいるのが当たり前だった。
でも俺はまだ幼すぎたんだ。
高校2年生。
Aは、すごくモテるようになった。
中学まではクラスが1つしかなくて、みんな顔見知りだし、俺がいたから誰もAに告白する人はいなかった。
高校に入ってから、クラスが6つに増えて、1年の時は一緒だったから今までと変わらなかった。
そして今年。初めて俺とAはクラスが離れた。
毎日のように呼び出されるA。
俺はそれを見たくなくて、Aを避けた。
一緒に登下校するのをやめた。
逃げたんだ。
最初は俺が避けてもくっついてきたAだったけど、諦めてしまった。
俺たちは話さなくなった。
そんなある日の事だった。
友達「おい、慎!Aちゃん、壱馬先輩に告られたらしいぞ!」
「は!?」
友達からの知らせで、学校1のイケメンで、サッカー部で、生徒会長の壱馬先輩がAに告白したのを知った。
断る理由が何もないだろう。
告白の結果がわからなくて、ただただ不安と絶望を感じていた。
その日の放課後。
自転車に乗って帰宅している時だった。
見てしまったんだ。
Aと壱馬先輩が一緒にカフェに入っていくのを。
Aはすごく笑っていて、楽しそうだった。
ああ、終わった。
俺は気持ちを伝えることもなく失恋したんだ。
またある日のことだった。
『あ、あの、慎!』
数ヶ月ぶりに話しかけられた。
正直嬉しかった。
『今年の花火大会…どうする?』
いつしか季節は夏になっていた。
久しぶりに見たAは、少し大人っぽくなっていた。
「どうするって、Aは行く相手いるだろ?」
『え?誰?』
「壱馬先輩とつきあってるんでしょ。」
冷たい言い方になってしまった。
『つきあってないよ』
「え?」
Aの返答は思いがけなかった。
とても信じられなかった。
「いつも一緒にいるじゃん」
『それは…!』
何かを言いかけたけど、俺は聞かなかった。
あの時信じてあげれば良かったのに。
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藤ちぇる(プロフ) - GuRinさん» 返信遅くなりました、すみません!リクエストありがとうございます!移行次第挑戦してみますので、お楽しみに! (2020年2月28日 16時) (レス) id: e2a65ded55 (このIDを非表示/違反報告)
GuRin(プロフ) - こんばんは!砂田くんの嫉妬するお話みたいです…いつも更新楽しみにしてますっ (2020年2月22日 2時) (レス) id: fe7c458fbf (このIDを非表示/違反報告)
BBZ-rarayupi(プロフ) - めちゃくちゃおひさですいません!(´・c_・`) ねえちゃん呼び。最高すぎます!!! 続きがめちゃくちゃ気になります..!! (2019年12月28日 23時) (レス) id: 44d872b8cc (このIDを非表示/違反報告)
ぐーりん(プロフ) - 初めまして^_^いつも更新楽しみに見させて頂いてます!バリボのお話、とっっっても素敵でした〜…(≧∀≦)バリボのお話の更新、楽しみに待ってます! (2019年10月2日 9時) (レス) id: 28842cd990 (このIDを非表示/違反報告)
BBZ-rarayupi(プロフ) - 藤ちぇるさん» はい! めちゃめちゃ楽しみに待ってます(笑) (2019年9月29日 20時) (レス) id: 64005cd1ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤ちぇる | 作成日時:2017年8月16日 1時