私の明日の彼氏

待ってるよ ページ19

「今日はあんがと」

『うん、どした？元気ないやん』

「いや、別に」

『わたしん家上がってく？』

「うーん」

『そこは、うんうんって言ってよ笑笑じゃ、またねー』

「A」


『ん？』

「別れよ」

『え？』

「俺さ芸人なろうと思って。Aは芸人の彼女になるなんて嫌でしょ？」

『嫌じゃないよ、私はずっと和也の隣にいたいし
ずっと一緒に居たい』

「でも芸人の彼女ってバカにされちゃうしいいことないよ」

『なんで？私は和也といるだけで幸せだし…』

「俺はもうAと会いたくない。ずっと。」

『…』

「もう好きじゃなくなった」



『じゃあ待ってるよ。』

「え？」

『和也がこれからずっと私に会いたくなくても
私は和也に会いたい』

「…」

『和也がちゃんと芸人成功したら迎えに来て！待ってるからわたし。』

そう言ってAは俺に飛びついてきた

『ずっーと待ってるね』

と耳元でいい『じゃ、またね』と手を振って家に帰ってた






12年後

“ニューヨークは売れた”


好きな芸人一位

M1の決勝に2回も行けてキングオブコントでも準優勝できた

レギュラーも数本，冠番組も持てた

ジャニーズの番組の司会もしてる


これは売れたっていってもいいよね､A。

でもなかなかAには会えなかった

電話も繋がらないしLINEもずっと既読にならない

『あー、完全に忘れられた』

と携帯を片手に持ち新宿ら辺をうろちょろしてた

屋敷「腹いてぇ、ちょっとコンビニ行ってくるわまってて」

「んー」

AとのLINEを見返しているとAに更に会いたくなる

あー会いてぇー、


『和也？』

「え？」

『和也ー！元気にしてた？？』

「あー、まぁうん

…そっちは？」

『うん、ちょー元気！笑』

あぁやばい人見知り発動してる、何やってんだよ俺

「あーあのさー…

え？」

『ん？あぁ！これ？』

「え、Aお腹に…」

『そう！赤ちゃんいるの！3ヶ月だって笑』

Aのバッグには「お腹の中に赤ちゃんが居ます」というキーホルダーがつけてあった

「…あー、……おめでと！」

『うん！あんがとー笑！！』

ボブだった髪ももう違う

久々にあったAの髪はロングだった

「髪も伸びたね、」

『そうそう！結構伸びたよねー今の旦那がロングめっちゃ好きでさー笑せっかくだから伸ばしてみたの！』

「…そっか笑似合ってる」

『うわうれしー笑じゃあまたね』

「あ、……おう」


あれめっちゃ泣いてんじゃん俺

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