小指****土方十四郎 ページ7
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土方が遊女の思いの形で最上級の小指の入った木箱を抱きしめ部屋に戻る。
明日は見合いだ。
Aのことが大好きで愛してた土方にとってその決断はとても嫌だった。
1度目の恋も2度目の恋も、もう叶わぬものとなる。
土方は見合いの翌々日。つまるところAとの別れから四日後には吉原を訪れた。
隊服を見に纏い本来あるはずのスカーフは左手に持つ。
吉原の雰囲気は相変わらずだった。
だが、店の前だけは雰囲気は違っていた!重苦しいものだった。
遊女のひとりが土方を見るなり、深々と頭を下げた。そしてそれはその人だけでなく、女将さんや他の遊女も、同じだった。
「まさか、この子がこんなことするとはね。」
土方は4本の左手でスカーフをAの横に置く。
誰もが予想してなかった。誰もが想像することが出来なかった。
常に明るく、人を励ますAがAの姉様同様、自 殺するなど思えない。
「お願いします。Aの遺体を俺にください。」
土方は、女将さんに土下座する。
生前、Aは言っていた。
自分の夢は墓に入ることだと。ちゃんとした墓に入るのが夢であると。
「ああ。お前さんに全てを託すよ。」
土方はそれから正式に婚姻した。
そして、土方家之墓と書かれた墓を新たに立てる。武州とは遠い地で生まれて血縁関係はないがAの本名は土方Aであった。
土方は松平片栗虎と近藤勲に呼び出され出向くと、殴られた。
侍が小指とは言え自らの指を切るんじゃない、と。
土方の指は既に灰となり、Aと同じ墓に眠ってる。
「愛するやつの為に捨てたんだ。それはとっつぁんにも近藤さんにも批判されたくねぇ。」
そんな堂々と言う姿に2人はそれ以上土方を責めることは出来なかった
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あばば - 憧れのサディストさん» わかりました!ゆっくりでいいので頑張ってください! (2019年4月15日 1時) (携帯から) (レス) id: 45edbcdfad (このIDを非表示/違反報告)
憧れのサディスト(プロフ) - あばばさん» 沖神は書いたことがないのでもしかしたらご期待通りのものにならないかもしれませんが1度下書きしてみますね!少しの間、お待ちください (2019年4月13日 23時) (レス) id: a72c52539b (このIDを非表示/違反報告)
あばば - 憧れのサディストさん» 返信ありがとうございます!はい!沖田と神楽の話(カップリング)です!(沖田と神楽のいちゃいちゃみたいなw)リクエストの内容は神楽が沖田の目の前で敵に怪我をさせられてしまいそれに対し沖田がキレて…みたいな話を書いて欲しいです!いけますかね? (2019年4月11日 0時) (携帯から) (レス) id: 45edbcdfad (このIDを非表示/違反報告)
憧れのサディスト(プロフ) - あばばさん» コメントして頂き、ありがとうございます!文才など生憎持ち合わせていないとは思いますがそう言っていただけるだけでとても嬉しいです。リクエストはもちろん、OKです!ちなみにそれは沖田くんと神楽のでよろしいでしょうか? (2019年4月10日 21時) (レス) id: a72c52539b (このIDを非表示/違反報告)
あばば - とても文才があって羨ましいなと思います。その…リクエスト受け付けてますか?受け付けてるなら夢主さんが出てこない沖×神のCP系の話をかいて欲しいんですが…(詳しくは作者様の返信が来たら話します) (2019年4月8日 2時) (携帯から) (レス) id: 45edbcdfad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:憧れのサディスト | 作成日時:2019年4月6日 20時