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皆が出演する番組は生放送の授賞式の為、テレビの前に座った。
画面の中で笑顔でファンに手を振るみんなが映る。
それを見ただけで Aの顔は綻ぶ。
だがすぐにため息をついた。
携帯が鳴る。
画面を見ると恵介からの着信だった。
Aはしばらく画面を見つめたまま動かなかった。
着信が途切れる。
またテレビを見る。
時々メンバーの顔が画面に映る。
しばらくして、Aは携帯を取った。
電話を掛ける。
相手は代表だった。
「突然すみませんおじ様」
そう切り出した Aは恵介が宿舎に来た経緯を聞いて、それから再度恵介を宿舎に呼ぶ許可を得た。
代表との電話を終えた Aは次の相手に電話をかける。
相手はすぐに出た。
KE「電話してごめん」
落ち込んだ声の恵介は日本語でそう言った。
「ご飯食べた？」
KE「ううん」
「宿舎にはどうやって来たの？」
KE「小父さんが連れて行ってくれた」
「・・一人で来られる？」
KE「え？」
「私は外に出られないから、あんたが来て。ご飯用意するから」
KE「・・いいの？」
「うん」
KE「すぐ行く」
電話が切れた。
Aはテレビのボリュームを上げてから立ち上がってキッチンへ向かった。
お手伝いさんが作り置いてくれた料理を見る。
料理は宿舎にいる人数分より多く用意されていた。
お手伝いさんの心配りに胸が熱くなる A。
Aはもう一品加える為に料理を始めた。
一時間程して宿舎のインターホンが鳴った。
警備員に付き添われて恵介が立っている。
「お疲れ様です。外が静かになったら帰って下さって大丈夫です」
警備員「まだ数人サセンが残っているので、人がいなくなったら帰ります」
「よろしくお願いします」
恵介を中に入れて警備員と言葉を交わす A。
KE「サセンってなに？」
先を歩く姉についていきながら恵介が言った。
「そこに洗面所があるから手を洗って。ご飯にしよ」
バスルームを指さした Aはそう言ってキッチンへ行った。
KE「卵焼きがある・・・」
ダイニングテーブルに並べられた料理を見た恵介が声を上げた。
「大好きだもんね、これ」
Aの表情が幾分か柔らかくなっていた。
KE「覚えててくれたんだ・・」
「当たり前でしょ。ほら、食べなさい。アジュンマの料理はとっても美味しいよ」
KE「アジュンマって？」
「お手伝いさんのこと。とっても優しい人」
恵介は「頂きます」と声に出した。
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〜NAE〜(プロフ) - にゃんさん» あっありがとうございます(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ 頑張ります！！！(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ (2017年8月27日 6時) (
レス) id: b1ae71ac5c (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - NAEさんのお話、すごく好きです！これからも更新楽しみにしています。応援してます！ (2017年8月26日 20時) (レス) id: 87856bb923 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：〜NAE〜
| 作成日時：2017年8月26日 0時
