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良好な友人関係から恋愛対象への移行を求められ、テヤンの公開恋愛も拍車をかけ公表を強く要求していた。
ジヒョンは当然応じるはずもなく、ジヒョンへの憎悪も募っていくようになる。
そうした果てに起こった事故だった。
謝罪の言葉は一つもなかった。
ジヒョンにさえ、勝手に死ぬなんて許さないと叫んだ。
ジヒョンが誰にも相談せず気取らせなかった理由はそこにあったのだ。
自分が蒔いた種を他の誰に刈り取ってもらおうというのか。
MG「俺に一言言ってくれてれば・・・」
マネージャーは泣き崩れた。
男の顔を知っていたのだ。
ダヒも上の姉たちも、双子までその男を知っていた。
Aだけ男の事を何も知らない。
何も知らない男に左腕を折られ、ジヒョンを奪われた。
ジヒョンが死んだのは自分のせいだと罵られた。
姉たちは掛ける言葉がなかった。
本当の事がわかるまで、心の中でAを責めていた事に気付いた。
『同室だったのにどうしてなにも気付かなかったのか』
Aは何も言わず泣くこともせず、ただ淡々と練習をして生活を送っていた。
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月日が過ぎ、騒動は影も形もなくなった。
NAKEDが10人から9人になったという事実だけを残して。
3rdシングルのカムバが決まる。
音楽番組への出演がそれだった。
組み直された編成は順調に仕上がっていた。
そんな中、Aが1人事務所に呼び出される。
ジヒョンのパートの歌の録り直しの為だった。
「私が歌うんですか?」
NAKEDの中でAの立ち位置はメインダンサー、そしてコーラス隊だった。
メインパートを歌った事は一度もない。録った事すらない。
練習はダンスと並行して行ってはいたがそれはあくまで練習で本人も考えてもいなかった。
▢「とにかく一度歌ってみろ」
ブースに入れられてAは言われるがままにマイクに向かった。
カムバに向けて仕上げている段階だったため楽曲は当然頭に入っている。
Aはあまり深く考えずに歌った。
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3rdシングルはバラードで、騒動の後長く沈黙していた事もありカムバでは生歌で披露する事になった。
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作者名:〜NAE〜 | 作成日時:2018年4月8日 17時