Wild Flower2

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ステージの転換が終わる。





スタッフ「NAKEDさん！GOです！」






スタッフの号令でステージの両袖からNAKEDが飛び出して行った。





スタッフ「ん？おい誰だここに水零した奴！」




スタッフ「すぐふきまーす」




スタッフ「！？これ水じゃありません！！！」






黒い緩衝材の床を雑巾で拭いたスタッフが悲鳴を上げた。









･







2nd曲初お披露目のNAKEDはステージを駆け回って踊る。





会場を埋め尽くすファン達の声援に後押しされ最高潮のステージだった。






奇しくも手をよく振る振付。






Aは誰にも気付かれないように折れた左腕を動かし続ける。






左腕を振り抜くたびに赤い飛沫が飛んだ。






張り付いた笑顔。






観客は演出の一部だと勘違いしたようで歓声が上がる。








DH(A何を飛ばしてるの？そんな演出なかったはずだし一人だけ何やってんの)








メンバーはAから赤が飛ぶたびに気が付いて不審がる。






ステージ下に待機しているスタッフの数人に赤が降り注ぎスタッフ間でざわつきが起こる。








BH「ん？なんかスタッフおかしくない？」




NAKEDの後に出演するEXOが舞台袖に集まっていてステージの様子を見ながら話している。




JD「誰か怪我した人がいるみたいだよ。それが誰かわからなくて探してるんだって」




BH「ホラーじゃん」





KS「ステージ下にいるスタッフも様子が変だ。どうしたんだろう」








スタッフの動揺が広がっている中、NAKEDのステージが終わった。






一列に並んで挨拶をするトークタイムが始まった。






Aは右手を強く握りしめて意識を保とうとする。







DH「みなさんこんにちはー！NAKEDです！今日は皆さんに新曲をお披露目出来るだけでなく！！」






UR「私達NAKEDのソロコンサートが決定した事をお伝えさせて頂きまーす！！」





YS「ありがとうございまぁあああす！」





歓声が上がる。





だがその歓声すら傷に響いて歯を食いしばるA。






トークタイムは短く、メンバー全員が話す時間はないためAがマイクを取ることはなかった。









やっとそれが終わり、ステージからはける為の移動が始まる。







ファンに手を振りながら袖に引っ込んでいくメンバー達。





Aは一番後ろをよろよろと歩いていた。





　「戻らなきゃ・・・・はけなきゃ・・・」





どんどん他のメンバーに置いて行かれる。

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