契約恋愛【Ren.M】 (ページ17)

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退職と信頼ページ17

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『そんなこんなでかっこいいのは未経験』

蓮「ふは、かっこいいの？」

『決定的瞬間にすれ違うの、
　ほら空港で昔の彼氏とすれ違うとか！』

蓮「あれ振り返ればいいだけなのにな(笑)」

『そう、切ないでしょ？』

意外にも彼は恋愛ドラマを知っていて驚いた。

蓮「一緒に住んでる奴が恋愛漫画描くんだよ
　まだ代表作っていう作品はないんだけど…」

と、後ろから女性が話しかけてきた。
“目白蓮さんですよね？”なんて。

目黒くんは露骨に嫌な顔をした。

“ファンなんです、写真お願いします！”

蓮「…似てますけど目白蓮じゃないっす」

『ふふっ、』

思わず笑いがこみ上げてくる。
いつもこんな目に遭ってるんだ…

“一枚だけ撮ってくれればいいんです！！”

蓮「いや、本当に違うんです」

“勿体ぶらないでよ”

『あの…似てるんですけど、
　彼は本当に目白蓮じゃないんです』

じろり、と私を見た。
…目白蓮の彼女だと思われてそう。

なりたいけど違うんです。

わちゃわちゃしてると、
その子の彼氏さんがやってきた。

蓮「身分証見せましょうか？」

〈偉そうに言うなよ、ていうか芸能人も
　平凡な女と付き合ってんだな〉

『っあの、』

蓮「何だと？」

反論を試みようとすると
逆に彼が立ち上がって相手を睨みつける。

　

蓮「俺の彼女になんつった？」

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