▽ ページ33
Aside
運ばれてから今まで登坂先生は一度も怒ったり、怖い表情をすることはなかった。
私が怖がるだろうと思い、ずっと優しく笑ってた。
それが少し怖くて。でも、怒られるに決まってる。だって約束破っちゃったもん。
病室でいつくるんだろう、来ないかもしれない、怒って帰っちゃったのかも。といろんな心配をしていると。
ドアをノックして登坂先生が入ってきた、
登坂『検査お疲れ様、疲れたでしょ。』
そういって隣に座った。もう逃げられない。
登坂『…先生がここにきたの、なんでか分かるな。』
『…はい、』
登坂『ん。なんで運動したの。先生言ったよね、だめって。』
『………っ、ごめんなさい。』
登坂『謝らなくていいよ。謝るんじゃなくて、理由教えて。』
『…体育祭、今日でね。中学ずっと参加できなかったから、高校はなんかどうしても参加したくなっちゃって、ちょっとぐらい苦しくなってもいいって思っちゃった。…』
登坂『…そっか。』
『…ごめんなさい、っ、っ、…』
登坂『もう謝らなくていい。大丈ー夫、泣かないよ。笑
体育祭出たかったんだよな、わかった。わかったよ、A。』
『…っ、もうっ、絶対しないからっ、先生嫌いにならないでっ、』
前の担当医が結構怖い人で、異動されるとき私は自分のことが嫌いになったからだと思ってしまって。登坂先生に心を許してるけど、心の隅に不安があって。
登坂『落ち着けA、先生は嫌いになったりしないよ。Aが今日約束破っちゃった気持ち、先生よーく分かる。だから、必要以上に責めない。
A、大丈ー夫。大丈夫だから。笑
嫌いになんかならないよ、絶対。』
私の肩を抱いて、力強く言ってくれた登坂先生。
『……っ、ほんとに?』
登坂『ほんと。頑張ってるのよく見てるから。
…だけど、どうしても運動したいときは事前に言うんだよ。これから。
どうにもならないこともあるだろうけど、先生もどうするか考えるから。無断でやるのはやめてな。』
『…はい、』
登坂『ん。ほらもう落ち着け。笑
大丈夫、大丈夫。……よしよし、笑』
『……っ、……っ、』
登坂『涙ふいて、もう寝る時間だから。』
『……先生、いてぇ…』
登坂『えー、笑、久しぶりの病院怖くなったの?
いいよ、寝るまでいてあげるから。』
高校生なんて遊びたい盛り。もうちょっと考えてあげないといけないね。
780人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美紀 - LDHグループ大好きです最高です (2018年12月8日 9時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
あき - ずっと見させて貰ってます!パスワード教えて頂きたいです。 (2018年8月7日 2時) (レス) id: 39c73ddecb (このIDを非表示/違反報告)
geneyuki0525(プロフ) - 1からずっと見ててキュンキュンしてるんです!19のパスワードを教えて貰えないですか? (2017年11月21日 1時) (レス) id: 067db91ef5 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - 1から見させてもらってます!19のパスワード教えて欲しいです。 (2017年11月20日 16時) (レス) id: cacbd8c6bd (このIDを非表示/違反報告)
Yuna(プロフ) - コメント失礼します。19のパスワードを教えて欲しいです。 (2017年11月18日 23時) (レス) id: afc7b3ac01 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:岩田柊架 | 作成日時:2017年3月28日 19時