59 ページ9
晴side
分かってはいたけど、
俺の腕の中の白峰が、馳を想って泣いていることがたまらなく悔しい。
それでも、彼女を優しく抱きしめるのは、
俺の方に来てくれるチャンスだと思ってるから。
弱みに漬け込むなんて、最低だ。
ポケットの中のチケットを出すタイミングなんてない。
いつの間にか泣き止んだ白峰は、俺の胸を優しく押した。
「おし。帰るか」
『ワイシャツ、ごめん』
胸元に、しみた涙のことを言ってるんだろう。
「こんなん乾くだろ」
そう言って歩き出したものの、
ぐーーーーーぅ
格好つかないタイミングでなる腹に
顔が赤くなるのを感じる。
『ふふふ』
「カッコ悪ぃな俺」
『今日は格好よかったよ』
私もお腹すいちゃった。
そう言って笑う白峰のことを、俺は本当に好きなんだと実感する。
「何か食べて帰ろうぜ」
と言ったもののこんな時間に空いてるのは
「いらっしゃいませぇ」
コンビニくらいなもんで。
バカ明るい店員の声を聞きながら肉まんを注文した。
「紺野さん、ストローの在庫切れてました」
そう声が聞こえて何気なく見ると、
どこかで見たことある顔。
「げ。」
おかっぱの女は俺を見るなりそう漏らした。
「お前。。。。」
『えっと。。。江戸川さん?』
この女は学校でこの前ぶつかった女だ。
違いない。
でも、白峰はなんで知ってんだ?
139人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
??(プロフ) - うわぁ、好きです…(т-т)♡続き待ってます! (1月5日 22時) (レス) @page24 id: bf81ac6cbd (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 続きが気になります!更新しますか? (2021年3月24日 10時) (レス) id: 38bc2a156b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうゆう - 続きが読みたいです! (2020年8月19日 20時) (レス) id: 73ef895257 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - あやみんさん» 更新止めててすみません^^; ありがとうございます! (2020年4月26日 14時) (レス) id: 5d891c1c69 (このIDを非表示/違反報告)
あやみん - 面白いです。頑張ってください! (2020年4月3日 11時) (レス) id: ac50c68a33 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あい | 作成日時:2018年12月16日 23時