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ショッピングモールの最寄り駅に着くと電車を降り、少し歩くと目的地に到着する。
kn「これ全部店なん?デカイなあ!」
ショッピングモールを初めて見たコネシマさんは大層驚いていた。
そんなコネシマさんをチラチラ見る女性客の視線を感じる。
どこの誰がどう見ても顔面偏差値高男だもの、知ってた。
「まずは服から買いに行きましょうか」とコネシマさんの腕を引きながら目的の階に向かう。
さすがにモール内で迷子になられると困る。
店を出入りする度に女性客や店員の視線が痛い、本人は至って気にしていない様子である。
周りの視線に引け目を感じつつ、必要な衣類等を購入し店を出る。
kn「A、荷物持つし貸して」
「ありがとうございます」とお言葉に甘えて荷物を預ける。
「目的の物は買えたので、電車に乗って帰りにスーパーに寄って帰りましょう」
そう言うと「スーパー?」とコネシマさんは首を傾げる。
「食材が売っている場所ですよ」
kn「シャケやな!」
鮭の話になると上機嫌になるコネシマさんは成人男性とは思えないくらいのはしゃぎっぷりだった。
スーパーに着くと、夕飯の食材と明日の分の食材と約束していた鮭も購入する。
あとコネシマさんが鮭以外に興味を示したアイスを買ってみた。
よく通っているスーパーのせいなのか、顔見知りのレジのおばさんに「彼氏さん、イケメンね」とニヤニヤしながらコネシマさんに聞こえないように話しかけてくる。
「彼氏じゃないですよ」と否定してお金を渡して、お釣りを受け取る。
すっかり増えた荷物はほとんどコネシマさんに取られてしまい、申し訳程度にレジ袋1つを持っている。
さすがにもう少し持つ主張すると、「俺が持つ!」の一点張りで却下されたので大人しく厚意に甘えておく。
家の前に着くと、家の前で立ち尽くしている人が居たのだった。
これはもしやコネシマさんの時とデジャブなのではなかろうか。
「あの、私の家に何か御用ですか…?」
声を掛けると、こちらを振り向く。
?「どこ行っとってん!めっちゃ探したんやで!?」
その人の視線は私ではなく、コネシマさんに向けられていた。
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