P14 ページ20
ﾛｲ「ツキハの存在を隠しておくってことは無理ですか」
ｷﾊﾀﾞ「難しいかな、俺らのことは政府が監視してるから。バレるのも時間の問題だし、もしもバレた時、ツキハは問答無用で殺 される」
ﾅﾃﾞ「なんでツキハは人間が造り出したのに、人間に殺 されなきゃいけないの」
ﾓｴｷﾞ「そもそも、まだ実験なんてやってる施設が残ってたことに失望した。アマとシンクが潰した施設の事は大きく報道されたし、その後の取り締まりも厳しくなったはずなのに。
アマとシンクは、酷い言葉をかけられて、たくさんの批判を受けたのに。」
ﾛｲ「なんでアマくんとシンクさんが批判を？」
ﾓｴｷﾞ「施設の職員にも、家族がいるんだよ。それに、俺らは人間よりも弱い立場。人を殺 すことがどういうことか分かるでしょ？
亡くなった職員の家族からしたら、アマとシンクは自分の家族を殺 した犯人。2人は今も恨まれて、酷い言葉を浴びせ続けられてる。それに加えて、能力者を良く思っていない人や第三者からも。
職員が犯した犯罪には目もくれず、アマとシンクだけを責め続けてる。」
ｼｵﾝ「だから俺らもあの施設を潰した時、相当批判を受けると思う。出来れば施設の職員を生かしたまま、建物だけ無くしたい。これ以上アマとシンクに背負わせたくないし、思い出して欲しくない。」
ｱﾝｽﾞ「もしツキハがdiverを望んだら？2人は納得するん？」
ﾅﾃﾞ「自分と同じように、命を差し出す日々を送ることになるんだよね。そんなことはさせたくないなぁ」
ｷﾊﾀﾞ「でも生きることを選ぶとしたら駒になるしか方法はないよ。駒になりたくないなら、今ここで...ってことになるけど」
ｼｵﾝ「なんで人と同じ生活を選ばせてくれねぇのかな」
ﾓｴｷﾞ「俺らは所詮、能力者だから」
ﾛｲ「俺はツキハに生きて欲しいですけどね。生きてdiverに来てくれれば俺らが守れるし。ヒサギ様も駒が増えるなら喜ぶんじゃないですか。少し酷い言い方だけど、駒になってくれればその分守りやすくなる。人の世界に放り出す方が何をされるか分からないし、危険だと思います。」
ｷﾊﾀﾞ「確かに、ロイの言う通り俺らのそばに居てくれれば守れるし、心身共にケアが出来ると思う。ツキハの気持ちが付いてくればだけど。それに多分、ツキハを人の元に離したら相当酷い未来が待ってるし」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 278人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
