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ﾓｴｷﾞ「だから、まだ決まってはないって。けど選択肢の1つには入るよって言ってるでしょ」
ｼｵﾝ「ナデシコ、落ち着け。予め言っただろ、覚悟は持っておいた方がいいって。」
ﾅﾃﾞ「けど！！」
ｼﾝｸ「ナデシコ、一旦座って聞いて欲しい。俺らもあの子たちを見捨てたいわけじゃない。出来れば全員救いたいよ。
けど、ナデシコも前言ってたように、あの子たちの中には救われても行き場の無い子たちが居る。
ナデシコも聞いたでしょ、子どもたちの叫び。あれがあの子たちの望むことなんだよ。」
ﾂｷﾊ「.....嘘だ、嘘だよ」
先程まで寝ていたツキハは上体を起こしながら呟く
ﾛｲ「いつから起きてた？」
ﾂｷﾊ「嘘なんだよ！あの叫びは嘘なの！」
ｷﾊﾀﾞ「落ち着け、分かったから。」
ツキハは息を切らしている
ﾓｴｷﾞ「初めまして、君が月白、ツキハだよね。諸々の話は後でするとして、君が言う嘘って何のことかな」
ﾂｷﾊ「百合の花は死 にたがってなんかない！」
ﾅﾃﾞ「百合の花...？」
ｱﾏ「施設の子どもたちの事だろ。俺らもそうだった。ああいう施設では実験台になる子ども達を花に例えて話すんだよ。」
ｼﾝｸ「花を摘む、花を育てる、花を枯らす、とかね。実験が成功した時は花が咲く、だったかな。」
ﾓｴｷﾞ「その、百合の花が嘘をついてるって、どうして分かるの？」
ﾂｷﾊ「.....分からない、分からないけど、あれは嘘なんだよ、」
ｼｵﾝ「あぁ、肩が痛い...」
ﾂｷﾊ「...っ、嘘だ、」
ｼｵﾝ「膝も痛いな」
ｱﾝｽﾞ「おじさんやん」
ﾂｷﾊ「嘘、それも嘘だ」
ｼｵﾝ「俺さっき冷蔵庫に入ってた誰のか分からないプリン食べちゃったんだよね」
ﾅﾃﾞ「えっ、」
ﾂｷﾊ「...それも嘘」
ｼｵﾝ「ナデシコ安心して、嘘だから」
ﾓｴｷﾞ「そういうことか。ツキハの能力は『嘘』なんだね。」
ｱﾝｽﾞ「嘘がつけるってこと？」
ﾓｴｷﾞ「嘘を見破るんだよ。小さな嘘の時は頭がモヤモヤする感じ、大きな嘘の時は頭痛、体の不調が現れると対象の人物が嘘をついていることが分かる仕組みなんだよ」
ﾛｲ「あぁ、あの時あんなに痛がってたのはあの子たちの叫びが嘘だったからってことか」
ﾂｷﾊ「嘘じゃない子も居る、けど、本当はそんなこと思ってない子も居るの！！」
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