V.I.P. (ページ16)

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Episode16 ページ16

「あ、着替え終わった？」

『はい .. 』

なんとなく彰吾さんと目を合わせるのが気恥ずかしくて目を伏せる

「よし . 戻るで」

もう何度通ったか分からない長い廊下を歩いて大広間へと戻る

「 .. はぁ

『彰吾さん？』

突然立ち止まった彰吾さんの名前を呼んでみるけど反応がない

『あの、彰吾さ「静かに . 聞こえるから」

『ん ? .. 』

何を言われたのか分からず頭にハテナマークを浮かべた私を誘導し壁に押し付ける

「静かに出来る？」

『はい、』

「静かにしたまま付いてきて」

『彰吾さん、どこに

どこに行くんですかと聞き終わる前に少し先にある内開きになった部屋から艶めかしい声が聞こえた

「ドアは閉めとけって言ってるのに .. 」

微かに頬を赤く染めた彰吾さんは私の手を引いてその部屋の中へと足を踏み入れる

「え .. ちょ、たかひでっ」

「山彰さん、またですか」

身体を揺さぶられながら驚いた様に名前を呼ぶ女性

身体を揺らしながら困ったように彰吾さんと私を見つめる男性

「ドア閉めてない昂秀が悪い」

「そっちの方が興奮しません？」

昂秀と呼ばれた人の下で揺さぶられている女性を無視して話をする二人

それでも昂秀さんは動きを止めることなく女性は甲高い声と共に気を失った

「あれ、その可愛い子どうしたんですか」

「壱馬が連れてきた」

「壱馬さんが ? 珍しいですね」

腰にシーツを巻きつけただけの格好で私の前に来た昂秀さん

「名前なんて言うんですか？」

『あ、Aです.. 』

「 Aちゃんですか . はい」

挨拶に差し出された手を握るとすぐに昂秀さんの胸の中へと引き込まれた