espoir

ゆったりのんびり ページ23

高地 side


ちょっと肌寒くなった頃の昼下がり、
やっぱり日中は朝よりも気温が高くて
眠くなるな〜。



｢おい寝るな、｣


ジ｢ぐへっ｣


自分が医者という自覚があるのかないのか、
うとうとしだしたジェシー先生の頭をこつっと
叩けば、


ジ｢パワハラやないかいっ！｣


｢うるせぇしジェシー先生の方が上なのでパワハラになりません｣


松｢パワハラってパワーハラスメントだから上下関係なくない？｣


｢あるでしょ｣


ジ｢だぁー、難しいことわかんない！｣



…何度も言うけど、これでも先生。


やる時はやる男。



松｢そういえば、そろそろ時間じゃない？｣



｢え？あ、やべ｣



ジ｢しっかりしろよコーチィー｣



北斗にそう言われて、慌ててポーチを首から下げて
足早にナースステーションを出る。



ガラガラ、




｢お待たせ〜遅くなってごめんね？｣


A『あ！こぉちくん！』



｢よ〜し、これ羽織って…｣



A『これぽかぽか？』


｢そう、ぽかぽかになるから着ような｣



薄ピンクのカーディガンを羽織らせて、


｢おいで？｣


A『だっこぉ！』



抱っこすれば完璧。



やっぱり、少し軽くなったなぁ。




｢あ、じゃあ行ってきま｣


ジ｢ああ、A、いい？無理しちゃだめ、あと、お日様のパワーたくさんもらって、いーっぱいにこにこすること、｣


OK？と発音のいい声に、


A『おっけぇじぇしせんせぇ！』


こちらも可愛くお返事。



そう、この間色んな制限のかかった生活をして少しストレスが溜まったAを、発散させようと散歩に連れていくことにした。


歩きたいとぶーぶー言ってたAに、それは流石に早いと言いくるめてくれたのは樹先生。


さて、俺の腕の限界が先か、
Aの散歩が飽きるのが先か。




｢じゃ、いってきまーす｣


A『れっつごー！』


｢はいはい(笑)｣




さて、行きますか！

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