195)誤解2<You side> ページ45
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ユリ「Aさんて凄いですよね。また色目を使って今度はシウォンさんと契約させるなんて。」
A「…ユリちゃん。それは違うよ。」
ユリ「本当ならあの時、私が韓国に赴任していた筈なのに。その為に一生懸命韓国語の勉強をして、ほぼ私に決まりかけていたのに、あなたがジェジュンさんに色目なんか使うから！」
A「ユリちゃん、誤解なの。あの時ももちろん今もジェジュンは大切な友人で。色目とかそんなんじゃ…」
ユリ「私は実力で韓国行きもジェジュンさんも勝ち取って見せます！あなたには絶対に負けませんから。」
そう言って車に乗ってたほうに行ってしまった。
A「…」
ユリちゃんはユリちゃんなりに夢を追っていたんだ。
ジェジュンとの事は誤解だとはいえ、韓国に行ってから付き合ってたのは事実だし。
結果的に彼女の夢を邪魔してしまったことには変わりない。
A「はー…」
ため息しか出ない。
チャンミン「ヌナ？どうかしましたか？」
気がついたらチャンミンが後ろに立っていて。
A「あー…何でもないよ。電話、急用だった？」
チャンミン「いえ。特に急用ではありませんでした。ユリさんが何か？二人の様子が変だと思ってたんです。」
A「…」
チャンミン「ヌナ。何かあるなら話しておいてください。」
A「…ユリちゃん、韓国赴任を希望していたみたいで… 私がジェジュンに色目を使ってその座を奪い取ったと誤解してるみたい。」
チャンミン「…」
A「大丈夫。ユリちゃんだって大人だし、仕事に支障をきたすような事はしないと思うよ。それに、努力していた有能な彼女をさしおいて、何の取り柄もない私が韓国に行ったのは事実だもの。」
チャンミン「だから彼女に申し訳ないとでも思ってるんですか？ヌナだって韓国に行った後に、死ぬほど努力して今があるんでしょう？」
A「チャンミン…」
チャンミン「自分を卑下するのはやめてください。なんだか、俺自身まで貶められてる気になる。」
A「…」
ぐっと唇を噛んで険しい顔をしたチャンミンが私に背を向ける。
チャンミン「…会社に戻りますよ。」
そう呟いてスタスタと歩いていってしまった。
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作者名：mari
| 作成日時：2018年4月19日 23時
