193)きっといい人<You side> ページ43
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シウォン「お前さ。絵の勉強してたの？」
唐突にそんな事を言われて動揺を隠せない。
A「え？あの…」
シウォン「絵コンテにしては出来すぎだからさ。」
A「絵は…子供の頃から好きで…」
シウォン「写真もそうだけどさ。絵にも描き手の人間性って表れるもんだ。じゃあな。」
後ろを向いたまま右手だけをさっと上げて歩いて行ってしまった。
チェ・シウォンさん。
世界的に有名なカメラマンだって言うのに、事務所にも属さずマネージャーもいないって。
気が向いた時にしか仕事は受けないって有名だけど
《アイツがただのアイドルならこんな仕事受けたりしない。》
ちゃんとジェジュンの才能を認めてくれてるんだ。
去り行くシウォンさんに深々と頭を下げてチャンミン達がいる部屋に戻った。
カン「Aさん、すいません。矛先がAさんに向いてしまって。」
ジェジュン「なぁ、カメラマンはあいつじゃないとダメなの？」
カン「ジェジュン、ワガママ言うな。チェ・シウォンがカメラマンと言うことはもう公表してるんだぞ。」
ジェジュン「でもAにあんな…」
A「私は平気だよ。口は悪いけど悪い人では無さそうだし。それに、きっとジェジュンの事も認めてる。」
チャンミン「ヌナ、何か言われましたか？」
A「ジェジュンがただのアイドルなら、この仕事受けたりしないってそう言ってた。」
相変わらず機嫌が悪いジェジュンの横で、ため息をつくカンさん。
チャンミンは真っ暗な大きな瞳でじぃーっとこちらを見つめたまま。
さすがに私の絵の事を聞かれたとは言えずに視線をそらした。
A「とにかく！明日から忙しくなりますから頑張りましょう！」
カン「そうですね。Aさん、今晩うちのスタッフたちと一緒に夕食どうですか？勿論チャンミンさんも。」
A「すいません。私は明日の準備がありまして。ずっとチャンミンに任せっきりだったものですから。チャンミンだけお願いできますか？」
仕事以外の時間にジェジュンといるのは避けようと思っていた。それが二人きりでなくても。
チャンミン「私も申し訳ないですが。ヌナ一人では不安なので。」
カン「そうですか。残念ですね。では撮影が終了したら、ドカンといきましょうか。」
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作者名：mari
| 作成日時：2018年4月19日 23時
