類said ページ5
『A様が突然、飛び出してしまったのですが…花沢様のお宅にはいらしてませんかッ』
切羽詰まった斎藤の声に、ただ事じゃないのだとわかった。
類「いつ飛び出したの」
「つい先ほど。すぐさま追いかけたのですが、見失ってしまって…」
類「Aに変わった様子は？」
「変わったところは特になかったはずです…しかし、道明寺楓様が発ったことをご報告した途端、」
それを聞いてすぐに上着を手に取り、傘を持って駆け出した。
電話口から斎藤の声が聞こえた気がした。
何やってんだ俺。
Aならそう行動するってわかってたじゃないか。
きっと牧野は司を手放すことにしたんだ。
どっちかを選ばなくちゃいけない。
それで牧野はとったのは友達の方。
司のおふくろが発ったということは、すべて”片付いた”ってこと。
優しいAことだから、それを知って止めにいったんだろう。
一度懐に入れた相手に対しては、とことん甘い。
Aは朝、あんなキツく言った。それは牧野と司の関係を応援している1人だからだ。
どちらかを選ばなくちゃいけない、でも2人の関係が壊れて欲しくない。
そんな矛盾した気持ちにAは、困惑していた。
そんな甘いAに俺は心配だった。
相手が傷つくとAは自分のことのように傷つく。
懐に入れた相手の為なら、それがどんな相手だって立ち向かおうとする。
あぁ、ほら、やっぱり。
類「 A…寒いでしょ。風邪ひくよ…」
シャワーでもという言葉は続かなかった。Aが膝から崩れ落ちたから。
類「A！」
咄嗟に手を伸ばし掴んだ腕を引き寄せる。
手から離れた傘も気にしてられない。
類「もしもし。斎藤。あぁ、悪かったって。今すぐ車をまわして。うん。医者も一緒に」
携帯をしまう。
うつむくAの顔。はりつく前髪をあげた。その時に初めてはっきりと顔を見た。
類「……A？泣いたの？どうした？」
「なんで、」
類「ん、どうした？A？」
情けないぐらい焦る。
訳もなく怒鳴りちらしたいぐらいには、焦っていた。
何かされたの？
司と何かあったのか？それとも牧野？
類「……A？」
「ダメだった。牧野を止まらんなかったわ」
やっぱり、牧野を。
「わかってたんだけどなぁ。何してんだろ、俺」
ははっと力なく笑うAを抱きしめる。
ああ、またAが泣いている。
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悠人(プロフ) - なるさん» わーー！！よかったです！！Rタグ付いてしまったのでもしかしたらコメントも見れないかもとドキドキしてました(~_~;)一気に…だいぶ長編なのにありがとうございます^ ^ カラットさんですか！確実に趣味が合いますねㅋㅋ楽しんでいただけると嬉しいです！ (6月12日 23時) (
レス) id: b1a7650ccc (このIDを非表示/違反報告)
なる - 悠人さん» 別端末から失礼します！わざわざリンクを貼っていただきありがとうございます！見れるようになったので一気読みしました！海ちゃんのところは自分も胸が痛くなりました…！悠人さん最高の作品をありがとうございます！セブチも好きなので読みます！ (6月11日 22時) (レス) id: 984f7da6fe (このIDを非表示/違反報告)
悠人(プロフ) - なるさん» トップにリンク貼りました！Rタグで見れてない可能性もあるのでRでも閲覧出来るようになってるか確認をお願いいたします^ ^ (6月11日 17時) (レス) id: b1a7650ccc (このIDを非表示/違反報告)
なる - 一話どこにありますか、、！ (6月10日 12時) (レス) @page3 id: 0a7ce356e9 (このIDを非表示/違反報告)
賢志郎（りん）(プロフ) - 1話がどこにもない (2020年3月28日 15時) (レス) id: 66de5526d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠人
| 作成日時：2018年10月7日 8時
