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大泊港につき
人生初の駆逐艦から降りる


この船を操作するのは
鯉登の父らしく顔も少し似ていた


ほんの少しだけな



『それにしてもデカかったなぁ・・』


駆逐艦に乗れたなんて貴重すぎて
乗ってる間もウロチョロしてしまった






「そういえばA君」


『なんだ?』




私の方を向くこともなく
話しかけてくる鶴見



「呪い・・・というものについて
君は詳しいということは分かった

現に私もその呪いというものを見たからね」



(なんだ、急に)



急に改まった様に喋る鶴見に
不穏感を抱く



「偽の刺青人皮があることは知っているだろう」





ピタリ と足を止め
鶴見の背中をジッと見つめる




「少し、不思議に思っていたんだ
人とは並外れた力を持ち地面を自由自在に操る
異様な能力を持っている」



それでも鶴見は後ろを向かない


嫌な汗が、止まらない


なんで急にこんなこと言い始めるんだ





「君はとても”察し”が良い
”確信”に変わったのは杉元の目が覚めないという
私の噓を瞬時に見抜いていたときだ


君は声に出していたわけでは無かったがね
顔に出やすくて直ぐに分かったよ」



『・・・・私が嘘を見抜く力を持ってるとでも?』




静寂が流れる



なんだか、上手く息が吸えない



『そういう術式を持っていればの話だ
私には・・・そんなものはない』



「例えば、の話だよ


蘆屋A」





『アッ』




振り向いた鶴見の額からは
ドクドクと体液があふれている


ヤバイ



それだけが頭を回る





「予定が変わった
まだ偽の刺青人皮を泳がせたいのだよ」




鶴見がそう言うと
パンッ と乾いた音が響く






『カッ、ハ』



身体に強い衝撃が走る




撃たれたのだ




「悪く思うなよ」




悲しそうな顔をする菊田の顔




遠ざかっていく鶴見たち



私は去り行く鶴見達を遠目に
撃たれた左胸に手を当て呪力を込めた

179:→←命辛々



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ミンミンゼミ(プロフ) - 山猫さん» コメントありがとうございます。体調は徐々に良くなってきましたがワクチンやらなにやら打つためまた悪くなりそうです・・・(笑) 面白いと言ってくれてとても嬉しいです(^▽^)これからも更新していきますのでよろしくお願いしますm(_ _"m) (2021年7月30日 17時) (レス) id: d4b6eee348 (このIDを非表示/違反報告)
山猫(プロフ) - とても面白いです、ゆっくりで良いので体調に気をつけながら書いてください。更新楽しみにしてます! (2021年7月26日 22時) (レス) id: 182d2e66db (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミンミンゼミ | 作成日時:2021年4月22日 8時

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