慧眼と金塊 5

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鶴見にひっぱたかれたと
頭が理解するのは早かった



「”君にしかできない事だろう”」



鶴見の声がすんなりと耳に入ってくる




「あの時も、そうだっただろう」



『あ、、、、あぁ』



この状況で呪霊を祓えるのは私だけ


野放しにすればもっと死人が出る





(そうだ、やらなきゃ
‘’僕‘’にしかできないんだ)





ピタリと震えが止まり
一気に頭の中がクリアになる






(よく 見える)




【ｵ、 ｱｱｱｱｱｱ】



向かってくる呪霊


ゆっくりと身体を起こし
大きく手を広げ、小さく唱える






『 菊理媛神 』






相反するエネルギーの‘’調和‘’



そのものの弱点を直ぐに見出し
攻撃を避けるだけの術式



使い道などない
ただ攻撃をさけるだけのもの



そう思っていた

しかしもしこれが本来‘’避けるもの‘’ではなかったら？





もし

‘’受け止めてみたら‘’





『ｳｯ』



体に呪霊が入ってくる


苦しい
助けてほしい
殺したい
兄弟

お母さん





受け止めきれないほどの呪霊の思い


呪力が強ければ強いほど気配も自我も思いも強い
　
呪霊にこんな思いがあるなんて、
知らなかった





【ﾅﾅﾅﾅﾅﾅﾅｯｯｱﾋﾞｬｱｱｱｱ】



(教えて、‘’お母さん‘’のことを)




皮膚もただれた腕で
呪霊をそのまま抱きしめた



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作者ボチボチ回復してきました。
体調は悪い一方ですが頑張ります
皆さん、気を付けてくださいね

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