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「なんだと?」



「ははっ
起こってるのか」



尾形は髪の毛を書き上げ
ニンマリと笑う





「日露戦争の時
金州城を攻略できずに
第一師団からの協力でやっと攻略できたそうじゃないか


しかも一部の兵士は逃げ出したとか」





確かに歴史的にはそうだ
・・・それが第四師団だなんて知らなかったけど



おおかた、
日露戦争の戦いで第四師団による攻撃が
金州城に対して開始されたが失敗に終り第一師団からの応援を得た
しかも三回目の攻撃によって金州の攻略が完了した



と言うところだろう




「日露戦争では連戦連敗
そんな部隊の人間に会っては見たいと思っていたが

やはり、弱そうだ」





尾形もフチの方を揉んでいる男も
馬鹿にするように笑い始める





「・・へぇ?
そんな腰抜けに助けられたことを
覚えていない尾形は腑抜けだな」



「・・・」




尾形の持つ銃がカタリと揺れる



「・・尾形上等兵はなぜここに」


間を読んで谷垣が話を変える




「村の人間からこの家に
怪我をした兵士がいると聞いて待っていたが・・・



まさか谷垣だったとはな」



「山でアマッポ・・・
仕掛け弓にかかり毒で動けなくなっているのを
アイヌの方々に助けられました」




尾形‘’上等兵‘’に
谷垣‘’一等卒‘’か・・



尾形は谷垣の上司なのか



(道理で姿勢がいいわけだ)




「歩けるまで回復したのに
なぜ鶴見中尉のところへ戻らない?」


「杖を付いて歩いたのは今日が初めてです
しばらく残って
世話になった恩を返すつもりでした」




「今日が初めて、ね」





そこからどんどんと
話がエスカレートしていく





そして





「いま・・・
自分の銃を見たのか?」



「・・っ」


「銃に飛びついても
これがなくては使えんぞ」



銃のボルトをクルクルと回す尾形




一触即発とはこのことだな






「・・・尾形上等兵殿
どうか、この人たちだけは・・」





谷垣がそういうと
尾形は



「冗談だ」



とニッコリ笑った

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山猫(プロフ) - とても好きです面白いし最高です。 (2021年7月26日 17時) (レス) id: 182d2e66db (このIDを非表示/違反報告)
ミンミンゼミ(プロフ) - お粥??さん» コメントありがとうございます。うまく文章が書けてるか心配ですがそう言っていただけて嬉しいです! (2020年12月17日 8時) (レス) id: 0fbf39fe02 (このIDを非表示/違反報告)
お粥??(プロフ) - とても面白いです!これからも無理をしない程度に頑張ってください (2020年12月16日 22時) (レス) id: 8cc28a00da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミンミンゼミ | 作成日時:2020年12月16日 13時

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