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宿代はひぃじぃちゃんが
払ってくれていたらしく助かった




にしても
この游雲、どうしたものか




私にはまだまだ力が足りない


___お前、扱いはヘタクソやけど
呪力が他の呪術師より多いんちゃうか?_____





あの時言われた言葉がフラッシュバックする





(・・・鍛えろってことか)


游雲を服の中にしまい
落ちないように帽子を被りなおす



今頃クチャでアシリパたちが
私の帰りを待っているはずだ




白石にも迷惑を掛けたしな
心配してるかもしれない




そう思いながらコタンへと向かい
足を動かす




ザックザックと白い道に
私の足跡がついていく



なんだか綺麗な世界を汚しているようで
気が引ける




「姉さん、雪はなんで白いのでしょうか」

「え、そんな哲学みたいなこと聞かないでよ」





昔、東京に雪が降り積もった時
弟と家の者には内緒で公園に行ったっけ


私だけめちゃくちゃ怒られたやつな
ほんと理不尽だわ




弟と同じ眼を持つひぃじいちゃん
見えすぎるから眼帯してるって言ってたけど・・




(まてよ)





未来が見えるのに
なんで海(弟)は自分の未来を見なかったんだ





「姉さん!僕に一級の仕事が入ったんです
しっかりと勤めを果たしてまいります!





____ごめんなさい、姉さん___」






あの時、海は私に
聞こえないような声で何か言ったはずだったんだ



(なに、言ってたんだっけ・・)



聞こえなかったって言うのもあるけど
でも、、



思い出そうとすると頭がズキリと痛む




「おい、A大丈夫か
隈が酷いぞ」


「あ、あぁ
ダイ、じょうぶ、ありがとう傑」




あの時、良くわからなくなって




「ごめんなさい!ごめんなさい!!!」

「やめろ!A!!!!
ここまでするっ__」





私、確か







「呪術規定9条に基づき
蘆屋Aを」


「待てよクソジジイども
大方てめぇらのせいじゃねぇか」





ズキリと頭が痛む

何かに蝕まれているような感覚に
目の前が真っ暗になっていく


そんな時




「シンナキサラ!」



いつのまにかオソマが私の袖を引っ張っている




「・・・あれ」


いつの間にコタンについたんだ




「帰ったのか」


「・・歩けるようになったのか、谷垣」


「おばあちゃんのおかげだ
それより今までどこに行ってたんだ」



「・・少し、寄り道してた」




なんて言いながらチセに入った

__________

Aは苦しい過去に
蓋をしているようです。

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山猫(プロフ) - とても好きです面白いし最高です。 (2021年7月26日 17時) (レス) id: 182d2e66db (このIDを非表示/違反報告)
ミンミンゼミ(プロフ) - お粥??さん» コメントありがとうございます。うまく文章が書けてるか心配ですがそう言っていただけて嬉しいです! (2020年12月17日 8時) (レス) id: 0fbf39fe02 (このIDを非表示/違反報告)
お粥??(プロフ) - とても面白いです!これからも無理をしない程度に頑張ってください (2020年12月16日 22時) (レス) id: 8cc28a00da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミンミンゼミ | 作成日時:2020年12月16日 13時

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