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「先ほどは助けてくれてありがとうございます
私、向かいの店で毛皮などを売っていまして・・・
花道源五郎と申します」



へこっと頭を下げる花道さんは
優しそうな、物腰柔らかそうな人だ



「いいのか?
奢ってもらって」


と白石


「えぇ!助けてくれたお礼です!
あの人たち、良く人から金を巻き上げてるんです・・・
情けない話ですが、

その、怖くて・・・やり返せなかったんです」



(そうだろうな)



この人なんか、よっぽどのことがない限り
本気で怒ったりしてこないだろう


「花道さん、聞きたいことがあるんだけど
知っている範囲で良いんだ
答えてはくれないか?」


「えぇ、良いですよ」


そう返事を聞き
変な刺青をしている人間について聞くと
首を横に振った



「そんな、変な刺青だなんて聞いたことないですが・・
変な話ならありますよ


この前私の店に
数年前、三人ほど殺して捕まったはずの男が
ひょっこり現れたんですよ


昔からよく羆の皮を売りに来ている人でね」



数年前に殺人を起こした人間が
そう簡単に刑務所から出てこれるか?



(これは匂うな)



白石の方を見てみると
何が面白いのかニヤついている



何か、手掛かりを得たのか



「その男の名前は?」


と白石



「そうですね、私達毛皮商人はあの男のことを


‘’冬眠中の羆もうなされる

  悪夢の熊撃ち 二瓶鉄造‘’

と呼んでいます
髪の毛は白髪交じりでアイヌ犬を連れてました
あまり使わない18年式の単発銃を持ってましたね」



「ふふっ・・・そうか」



白石は気持ち悪い顔をしながら


「ごっそうさん」


と言って店から足早に出て行ってしまう



「あ、おい!

花道さんありがとう
今度からは気をつけろよ」


「あ、ちょっと待ってください!」

「??」


花道さんに呼び止められる

「これも手掛かりかは分かりませんが・・
‘’もし白い狼の毛皮が手に入ったらいくらで買う’’

と言われました!」


「そうか、伝えておく!」


そういって

花道さんとはそこで別れ
すぐに白石を追った

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山猫(プロフ) - とても好きです面白いし最高です。 (2021年7月26日 17時) (レス) id: 182d2e66db (このIDを非表示/違反報告)
ミンミンゼミ(プロフ) - お粥??さん» コメントありがとうございます。うまく文章が書けてるか心配ですがそう言っていただけて嬉しいです! (2020年12月17日 8時) (レス) id: 0fbf39fe02 (このIDを非表示/違反報告)
お粥??(プロフ) - とても面白いです!これからも無理をしない程度に頑張ってください (2020年12月16日 22時) (レス) id: 8cc28a00da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミンミンゼミ | 作成日時:2020年12月16日 13時

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