慧眼と金塊

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(寒いな・・)


やはり学ランだけでは寒いので
預かっている坊主の羽織を着て暖を取る

気休めにしかならないが
あるのと無いのとでは全く違う




「お、いたいた」

「坊主
無事だったんだな！」



そう言うと
シーっというジェスチャーをされ
そのまま森の中を歩いていく



「助けてくれてありがとう
私はAだ
お前の名前はなんていうんだ？」


「俺は白石由竹だ
にしても女みたいな名前だな
A、だなんて」


「失礼な奴だな
私は女だよ」


「へぇへぇ・・・へぇっ！？」


白石は私の身体をジロジロとみてくる
そんなに男に見えるのか？

まぁ前から男みたいだと言われてはきたが


「あ、おい
前見て歩け、木が・・」

「いてぇ！」


白石は盛大に頭を木に打ち付け
うずくまる


「ぶっ・・あはは！
白石は面白いやつだな」


「もぉ〜笑わないでよ
‘’Aちゃん‘’」


なんて笑いながら
森を歩いて行った

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