慧眼と金塊

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取調室に入れられ
はや一週間がたった



「出身はどこだ？」
「その服はなんだ？」
「どこで体術を？」
「なんの仕事をしていた？」

「本当に記憶喪失かな？」




なんて毎日尋問され
黙りこくっていると飯も水も出てこなくなった



故にもう四日は食べていない


(神経細胞死んでくんだけど〜？？)


しかも運の悪いことに
取調室には四級にも満たない呪いが
うじゃうじゃといる


虫のごとく うじゃうじゃ だ


呪いは普通の人には見えない
あまりにも呪力が強いと稀に見ることができるぐらいである


だから低級の呪いなんて
ここにくる兵士たちに見えるはずもないのだ



「ああああああしんどいいいいいい」



それに夏油や五条みたいに最強でもなければ
天才でもない

私は手を重ね合わせて初めて術式が使えるのだ

なのでこの呪いたちを祓うことができない
それに、拘束を無理矢理引きちぎれるほどの
腕力なんてないしね




(・・・五条たちは仲良くやってんのかな
夏油とは少し、ギクシャクしてたよな

硝子は煙草、やめたかな


いや、それはないな)



柄にもなくホームシックになってきた
もう元の世界に戻ることはできないのだろうか




というか今日、全然人が来ないな
それに隣の部屋が騒がしい


「隣も確か取調室だよな？」

そう思い耳をすました時だった




ﾄﾞｶﾞｱｱｱｱｱｱﾝｯと何かが倒れる音とともに





「俺は不死身の杉本だ！！！」




と、怒号が聞こえた

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