きっと、ぜったい、だいじょうぶ。ふぃふす。【榎i木l淳i弥】 (ページ15)

今日:9 hit、昨日:5 hit、合計:30,998 hit

204 ページ15

「…で？御相手さんとはどうなの？順調？」

皿を洗いながらテレビを見、駄弁っているとそんな話題が飛んでくる。

「まぁ、ぼちぼち。」

「じゃないと、誕生日プレゼントなんて買いに来ないか。」

「それもそうですね」

いいな～、私も良い人と出会いたい！と笑う愛美さんに釣られて私も笑う。

「きっと出会えますって！」

「ねね、優しい？」

「あー、優しいですよ。凄く。」

「そっかぁ。愛されてるなぁ…。」

「……私もそう思います。」

キュッと水道を止め、皿をラックにかけてから手を拭く。リビングに戻って椅子に座り直すと、愛美さんはそうそう、とまた質問を続ける。

「私と共演ある？」

「………うーん」

「あるんだな」

「……………ご想像に…」

苦笑しながらの返事を聞いて軽く笑ってから、天井を見上げる。その姿がとても様になっていて、ついつい釘漬けになっていた。

「…愛してるね」

「……まぁ、」

「ちゃんとバレないよう過ごすんだよ？」

「勿論です。愛美さんには言っちゃいましたけど…」

女性声優でいちばん信頼してるんで。その一言がお開きの合図となり、私は車のエンジンをかけに自宅を出た。

後日、榎木さんと現場であった際に腕時計を目撃した愛美さんから長文のLINEが飛んでくるのは別の話である。