Engage Ring. (ページ26)

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いよいよ本格的に始まった撮影。

葵さんと私を含め7人の専属モデルの皆さんと

潤さん、廉くんを筆頭に

NEW LOOKに携わるスタッフさんと

全員で創刊号に向けて出発した。

「Aちゃん、今から表紙の撮影やから来て？」

『はいっ！！！すぐ行きますっ！』

いよいよ来たか、、、この時が。

「創刊号はAのデビュー紙やなあ」

『緊張する……』

「大丈夫やで。Aが1番やから。」

『…』

私が何も言えないでいると、

「見てみ？鏡。」

廉くんに促されて、鏡で自分の姿を確認すると

そこには見たこともない自分がいた。

『自分じゃないみたい…』

「創刊号は好きなように選んでいいって言われたから

俺がAに来てほしい服を選んでみたんやけど…」

『めっちゃ、、、ステキ。』

「ほんま？」

『うん……ありがと…廉くんっ…TT』

「ああああ～！泣かんといて？メイクがあ～！」

『ふふ、ごめんごめんっ(笑)』

「よっしゃ、リラックスリラックス～」

『ふう～』

「はいっ、行って来い！Aならできるから」

ポンっと背中を押されて一歩前に出る。

それから数歩歩いて振り返ると

廉くんが、何も言わずただ頷く。

それがまだ不安の残る私には、

大丈夫。

そう言ってくれてるようで

廉くんが選んでくれたこの服も

廉くんが仕上げてくれたヘアメイクも

廉くんがくれる言葉も

全部全部

私にかけられた魔法のようで…

________Aちゃん、いいよ～！

________パシャッ、パシャッ

『ありがとうございました！！』

________あの子は逸材だね…

________あんなに周りを夢中にさせる子初めて…

(( Aちゃん、、あんな表情するんや… ))

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