Engage Ring. (ページ11)

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「Aちゃん、着いたで」

廉くんの声で目が覚めるけど

やっぱり眠たくでボーッとしてると

廉くんが助手席のドアを開けてくれた。

廉くんの右手にはやっぱり、

車の鍵と鞄、私の鞄が掛けられていて

左手は私が車から出やすいように

エスコートしてくれてる。

車の後ろの座席を見ると、

お昼間に買った家具や食器などなどが

パンパンに入ってて

「とりあえず乗せたままでええよ」

そう言って

廉くんの左手に繋がれる私の右手には

廉くんがプレゼントしてくれたブレスレット。

これからのお仕事が上手くいきますように

って右手にはめてくれたブレスレットが

すごく輝いて見えた。

おうちに帰ると

海人くんは廉くんのベッドで寝ていたらしく

「俺の寝る場所ないやんけ」

なんて言いながらも

海人くんに布団をかけてあげる廉くんは

すごくお兄ちゃんみたいやった。

私も部屋に戻ると

そこは朝とは全然違って

ベッドや机、ハンガーラックが綺麗に並べられて

壁には、可愛い壁飾りが掛けられていた。

これを…

海人くんが…？！

「おっ、綺麗になってるやん～」

『これ、海人くんが？』

「そ、お願いしといた。笑」

『お礼しないと。』

「そやな、美味しいものでも作ったって。笑」

『うん！笑』

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