進撃のパラレル（進撃の巨人リヴァイ落ち） (ページ6)

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ep.4 ページ6

「エレンごめん。悪いんだけど、エミリも連れて行ってくれる？」

口元で両手を合わせ、上目遣いで「お願い♡」と首を軽くかしげながら頼む彼女。

初めて見たときから綺麗な人だなぁとは思っていたが、こういうことを平気でやるあたりやり慣れているんだろう。

そうやって男を虜にしてんだろうな。

こういうときの潔さ、自分の武器を分かって使いこなしている女性には好感が持てる。

私の好みの問題なんだろうけど。

「それはかまいませんが･･･」

男のエレンには当然効果抜群だろうと思っていたその攻撃は、エレンには無効だったようで。

そればかりか不思議そうに彼女と私を交互に見るエレン。

ここで目があったら理由を聞かれそうだ。

情報が少なすぎる今、この状況を私に突っ込まれるのはごめんだった。

私はエレンと目が合わないようそっぽを向いた。

「ありがとう～。この子まだ寝ぼけてるみたいでさ、私のあと付いてきちゃったのよ。助かったわ」

そして私の有無も聞かずエレンの方へ追いやり、

「じゃあね。ちゃんと目ぇ覚ましてしっかり頑張るのよ」

そう言って手をヒラヒラさせながら去っていった。

彼女の姿を見送っていると、エレンが話しかけてきた。

「エミリさん、またぼーっとしてたんですか？気をつけないと兵長にどやされちゃいますよ？」

困ったように笑い、首をかしげる彼を見て、

(ああ、この子あざといな･･･)

と思った。