6人に愛されてみませんか？【短編集】 (ページ18)

今日:3 hit、昨日:23 hit、合計:41,109 hit

・ページ18

緑side

「なぁ佐野、なんかお前今日暗ない？ってめちゃくちゃニヤけてるやん…きっしょ」

昼休み、部室でドラム練習をしていたら鼻歌を歌いながら入ってきた狂犬生徒会長こと誠也くんが入ってきた。

入ってくるなり暴言って相変わらず誠也くん節全開やな

「クラス替えで好きな女子と一緒になったとか？」
「っぁぇ！？ちゃいますよ」
「いや図星すぎて変な声出てるて」

勘のいい誠也くんは嫌いだよ！いやうそ誠也くんは好き。

ドラムスローンから腰を上げて、椅子に座る。誠也くんも隣に椅子を置いて聞いてくれる準備万端だ。
何も言わなくても悩み相談に乗ってくれる誠也くん。さすが生徒会長になる器はちゃうな〜

「実は僕の好きな先生が担任になって。嬉しすぎてやばいっす」
「なんやそんなことかいな」
「そんなことってなんすか！そんなことって！」

「A先生やっけ？まぁ確かにあの先生人気よな。てか佐野暗くなるタイプやないやろ。むしろ喜んで元気になるタイプやないん？」
「いや最初はテンション爆上がりでしたけど、A先生が他の生徒とか先生と話してるの見るだけでしにそうっす」
「嫉妬ねぇ」

嫉妬心がでかすぎる僕の恋心。
俺はただA先生が笑っていればそれでいいと思っていたけど、やっぱり笑わせるなら俺がいい。
こんな気持ちはわがままなのだろうか、誠也くんに言ったら笑われるだろうか。