刀剣が18振り ページ21
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清光「で、問題は3代目ね。
2代目が消えてすぐに、
また新しい審神者が来るって通知が来たんだ。
俺らはとにかくAがこれ以上危険な目に
あうのは耐えられなかった。
Aに言ったら怒られるけどさ、
刀剣とはいえ、女の子でしょ？
絶対に力じゃ男には敵わない。
それにAは主に逆らうなんてこと
絶対にしないから…
必ず餌食にされるって、
そう思った。
それでAを離れに隠したんだ。
絶対出てきちゃダメだ、
欲しいものがあれば俺らが持ってくるからって。
でもそれは間違いだったよ…
3代目は最初、普通に良い人間だった。
資料にあったはずの加州Aが居ないことを
最初は疑問に思ったみたいだけど
深くは聞いてこなかったし。
手入れはしてもらえなかったけど、
俺らはそれが普通だったから。
初めて人間に優しくされたって思って、
俺らはアイツに心を開き始めてた。
なのに…ッ、
離れに行く時は気づかれないようにしてたのに！
アイツ、俺らが離れによく行くのを
何故か知ってて…
離れに、行ったんだ。
俺らに気づかれないように…！！
それで…A見た瞬間、
目の色変えて飛び掛ったらしい。
ちょうどその時、Aのことを
3代目に話そうって話し合ってて、
予定が空いてた
薬研と山姥切…
薬研藤四郎と山姥切国広が
離れにAを呼びに行ったんだよ。
それで離れの戸を開けたら…
身ぐるみ剥がれて、
ボロボロ泣いてるAがいた。
薬研がAを離れから連れ出して、
Aが見てないところで
山姥切が3代目を迷わず斬った。
びっくりしたよ、話し合ってから出陣して
帰ってきたら泣きじゃくる妹と、
離れで息絶えてる3代目がいて。
Aなら、飛び掛られる前に、
拘束される前に、逃げられたのに。
俺らの言いつけを守って離れから出なかったんだ。
最初から隠さないで、
俺らが守ればよかったのにね。
そしたらこんなことにはならなかったかもしれない。
…Aは、人間の汚れた部分に
触れてしまったって感じたんだろうね。
政府の人間に異常がないか検査される時、
初めて拒んだんだ、人間に触れられることを。」
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作者名：じゃがいもの妖精 | 作成日時：2021年2月5日 23時
