そばにいさせて～changmin～ (ページ50)

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信じればいいページ50

『言ってないのか？』

『あー…うん！なんか、そんな大ごとにすることないかなって！』

Aは努めて明るく言う。

この前飲みに言った時、好きな人ができたこと、その人と最近付き合えることになったことは話した。

でも相手がチャンミンだとは、西野にも言えなかった。

西野は誰だか気にしていたが、付き合い始めたばかりだし内緒！まだどうなるかわからないでしょ？というAの言葉に、渋々納得してくれた。

『俺が彼氏だったら、どんな小さいことでも知りたいけどな。』

西野はAを見つめてそう言ったが、2人の事情があるんだろうけどと、コーヒーを飲み干した。

『とにかく、俺には何でも言えよ。信頼できる、１番の同僚だろ？』

ニヤッと笑った西野に、Aも笑って頷いた。

その日は、西野の勧めで早めに帰宅した。

お風呂にゆっくり入ると、身体も心も癒される気がしたが、やっぱり頭の中では篠原から聞いた内容がグルグルと回っている。

鳴らない携帯を手に取ると、

『チャンミンに会いたいな…』

自然とそんな言葉がこぼれ落ちた。

こんな時、抱きしめてくれたら…

大丈夫ですよって笑ってくれたら…

ううん、電話で声だけでも聴けたら…

それだけできっと安心できるのに。

そう思ったAは初めて、自分からチャンミンに電話を掛けた。

Trrrrr Trrrrr Trrrrr Trrrrr Trrrrr

鳴りやまないコール音に、電話を切る。

何やってるんだろう、わたし…

こんなことで弱って、チャンミンを頼ろうとする自分にため息が出た。

自分より何倍も、何十倍も忙しいチャンミン。

再始動を喜び、全力で頑張っている。

そんなチャンミンに、余計な心配をかけるべきじゃない。

ファンがいてくれるから、東方神起がいる。

感謝の気持ちを伝えたい。

ファンのためにがんばりたい。

チャンミンは、よくそう言っている。

そうだ。

チャンミンが信頼し、感謝しているファンを私も信じればいい。

簡単なことだ。

Aはそう思うと、少し前向きになれる気がした。

【チャンミン、でんわごめんなさい！気にしないでね。体に気をつけてください。おやすみ☆】

そうメールを打つと、Aはベットに入った。