そばにいさせて～changmin～ (ページ18)

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頼もしいユイページ18

『Aさんてやっぱり肌がすっごい綺麗！』

ニコニコしながら、ユイはテキパキと手を動かす。

最近は何度も仕事を一緒にしているが、ユイはその前から、Aのことを知っていた。

凛とした佇まいと綺麗な顔立ち、それに加えて仕事もできるなんて、目立たないわけがない。

怖い人なのだろうか…と、初めての現場ではAに話しかけるだけで緊張した。

でも仕事を一緒にすればするほど優しさを感じ、強さや謙虚さにも触れた。

そして、少し抜けてるかわいらしい部分も知り、仕事だけでなく女性としても憧れるようになった。

Aと仕事をするには、努力を惜しんではいけない。

Aは優しいが、やはり仕事には厳しい。

仲が良いから指名する、そんな人ではないのだ。

だからこそ今回の企画でも、また一緒に仕事ができて、ユイは嬉しくて仕方ない。

さらには、メイクもできるなんて！

化粧品てなに使ってるんでしたっけ？サプリとかも飲んでます？あ、ちなみにメイクにはいつもどれくらい時間かけます？

テンションは上がってるし、Aのことはもっと知りたいしと、さっきからユイは質問攻めだ。

『ユイちゃん、落ち着いて？』

Aはそんなユイを見て、かわいくてつい笑ってしまう。

『あっ！今日もわたししゃべりすぎてますね…』

『ううん、楽しいよ！化粧品とかサプリには全然詳しくなくて…メイクも毎日20分くらいかな？今度ユイちゃんにいろいろ教えてほしいと思ってたの。』

え！20分であのクオリティ…詳しくなったらどーなっちゃうんですかー！もーどーしよー楽しみなんですけどー！

止まらないユイの勢いに、Aはやっぱり笑ってしまう。

ユイのいいところは、この人懐っこさと明るさだ。

もちろん、腕は間違いなくいい。

ただ、ヘアメイクは単にセットだけをすればいいわけではない。

相手の長所を生かして個性を引き出し、緊張をほぐし、和らげ、その後の撮影でより良い表情を生み出すことが必要だ。

ユイは、きちんとそのことを分かっている。

だからこそ、仕事を任せられるのだ。

６歳も違うのに、やっぱり頼もしい子。

Aはそう思いながら、優しくユイを眺めた。