高校生のおはなし ページ35
Aside
高校3年生の1月下旬。
誰もいない美術室で 、黙々とデッサンをする。
本当なら引退の時期を迎えているはずだけれど 、
何せ 私の入っている美術部には人がいないものだから
教室は使いたい放題だ。
後輩もいることはいるけど、夏頃からぱったり部活に
来なくなり幽霊部員と化す子が多い。
けれど、それは私にとっては好都合で 芸術系の大学に
通うことに決めていたから、入学までの間に 腕を鈍らせない
ようにするために ちょうど良かった。
ついでに 持ち込んでいたギターで 弾き語りもし放題。
この時の私に 、ここまで居心地のいい場所は 他になかった。
一区切りがついたところで 、休憩に入る。
近くに立てかけていたギターを手に持って 、美術準備室の
中に置いてあるソファに倒れこめば 突如として眠気が
襲ってきた。
重くなる瞼に逆らうことをやめ、眠りにつこうとすると
突然 、準備室のドアが開かれた。
りょう「 あ、いた 」
てつや「 ねぇ、パンツ見えてるよ 」
「 .. ゆっくりしてたのになぁ 」
いつだか、りょうに" 美術室めちゃめちゃ居心地いいんだよ "
と教えてしまった。
最初の頃は 、人の居なかった美術室が賑やかになり
活気を取り戻したように見えて 、良かったものの
最近では 私の邪魔にやってくる彼らは 、私にとって邪魔者以外の
何者でもない。
彼らと話していると 、話に夢中になってしまって
全く手が動かなくなってしまうという弊害。
楽しすぎる時間になってしまうという重罪。
悪気はないところがまた 、罪が重い。
「 あれ、今日 他の3人は ? 」
てつや「 ゆめまるはオンナとどっか行きやがった 」
りょう「 しばゆーは用事あるって帰ったし 、としみつは来ないよ 」
「 鈴木くん 、来ないのかーっ 」
りょう「 Aがいじめるからでしょ 」
「 構いたくなっちゃうんだよね 」
てつや「 もぉぉ、好きやんそれ 」
というと 、ゲスな顔をして 肘で私を小突いてくる。
軽く反論してみたものの 、今度はりょうと結託して
" A性格に難ありすぎ "
" としみつが気の毒なんだけど "
なんて、 好き勝手に言いやがる。
こいつら、デリカシー覚えた方がいいです。
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なか(プロフ) - 面白過ぎます、、次も楽しみです (2019年4月26日 19時) (レス) id: d7e95e92ec (このIDを非表示/違反報告)
とみこ。(プロフ) - わああ、、じょじくんとのクリスマス、、最高です、、。ありがとうございます!! (2018年12月29日 5時) (レス) id: b9eaceb82c (このIDを非表示/違反報告)
とみこ。(プロフ) - しぽ子さん!ですよね!!ジョージくんとのクリスマス過ごしてるのを考えると倒れそうです。水溜りボンドとのクリスマス過ごしてるのも見たいです!!楽しみにしてます!! (2018年12月26日 3時) (レス) id: b9eaceb82c (このIDを非表示/違反報告)
きほてゃー(プロフ) - コメント失礼します。クリスマスはとしみつと過ごして欲しいです、、! (2018年12月24日 6時) (レス) id: 85615502ec (このIDを非表示/違反報告)
文香(プロフ) - 初コメント失礼します!クリスマスはとしみつと過ごしてほしいです!よろしくお願い致します! (2018年12月23日 1時) (レス) id: 2fa201992b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しぽ子 | 作成日時:2018年11月11日 10時