☆ ページ5
高「そうですか…
しつこくしてしまい申し訳ありません。」
シュンと効果音がつきそうなほど落ち込む高宮さん
それを見て相澤先生もバツの悪そうな顔をしていた
相「あー…ここへはおひとりで？」
高「はい…」
相「ﾊｧ…駅まで送ります」
相澤先生がそう言うと明らかに嬉しそうな顔をした高宮さん
私の心臓はﾄﾞｸﾝと大きく跳ねた
あ「あの…相澤先生…」
相「悪いA、心操と2人で始めといてくれ
俺は高宮さんを送ってくるから」
あ「え…あ…」
相「悪いな」
ポンと私の頭を撫でて
相澤先生は高宮さんと一緒に歩いていった
心操くんを待たせて申し訳ないけど
今訓練なんてする余裕はない
展開が早すぎて理解が追いつかない…
多分話の内容から高宮さんは相澤先生に助けられたんだよね
それで…えっと…
あ「…やめよ」
モヤモヤが溢れてきたので私は考えるのをやめ歩き出した
心「遅かったね」
訓練場に着くと既にトレーニングを終えた心操くんがいて
心「あれ？相澤先生は？」
あ「相澤先生は…遅れて来るって…」
心「そう…何かあった？」
あ「ううん、…何でもない！やろ！」
心操くんはヒーロー科に入るのに必死なのに
私の私情でそれを邪魔する訳にはいかないと思い
自分のモヤモヤする気持ちに無理やり蓋をして
私は訓練を始めた
しかし結局その日…
相澤先生が訓練場に姿を現すことはなかった
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作者名：きい | 作成日時：2022年7月16日 8時
