備忘録 (ページ45)

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そっと和室を覗けば2人に挟まれ毛布にくるまった潤の姿が見えた

今行くのは刺激になるからとりあえずそっとしておく

「頑張ろうとしてるんだよね。潤ちゃんも」
「もっと頼ってくれたらな…」

先月二十歳の誕生日を迎えてからというものの、一人で抱え込むようになったり、一人で行動したりすることが増えた。
俺たちへの気遣いか、自立しなければという焦りか。
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「あ、翔おかえり」
「ただいま」

和室に入れば涙目の潤が毛布にくるまっていた。
体は依然、震えたまま

「頑張ったな…」

また新しい涙をこぼして俺の胸にしがみつく姿は痛々しくて。
潤が見てないことをいいことに、思わず目を瞑る。

さとにぃのTシャツは胸の所がしわくちゃになっていて
流石に限界だったのか薬のごみも置いてあった。

「でも、急に一人じゃ怖いだろ？今度は診察室までは一緒に行こうか」
「…んっ…めん、なさ…」
「んーん。怒ってないんだよ」

だんだんと呼吸が落ち着いてきて、目が合うようになった。
両手で涙をぐっと拭ってあげる。

「周りの人たちがいるから、潤がいるんだよ。俺たちだってそう。誰かの助けなしには生きられない。それだけは分かっててほしい。」
「ん……」

いつの間にか和室に5人集まっていて、なんでもない話をしていたら腕の中にいた潤が泣きつかれたか眠ってしまった。

雅紀にもたれかかって眠ってしまった和と一緒に一つの布団に寝かせてしばらく3人で2人の寝顔を見つめた。