備忘録 (ページ27)

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こんなドラマみたいな展開があるだろうか

静かに、苦しまずに
潤は空へと旅立った

身体中が痛いと苦しんでいるときや、薬を使っているときじゃなくて本当に良かったと心底思う

静かに見守ってくれていたクリニックの仲間や、4人でしめやかに行われた葬儀

いつの間に書いていたのか、遺書に書かれたいた通り
派手なことはせず最低限の事だけをした。

4人とも涙は見せなかった。

悲しさはもちろんあるけれど、
彼への感謝の方が大きかったから。

「ほら、早く！」

「そんな急がなくても魚は逃げねえよ」

「潤くんが早く見たいって言ってる！」

「はいはい。今行きますよ」

4人で水族館へやって来た

翔は小さな写真たてを持っていた

中には潤の写真。

ニノと相葉くんはカメラで沢山写真と動画を撮っている

その横で智くんは水槽のスケッチ

全部全部潤のため。

自分のことよりも、他人を想った潤と同じ様に

4人もまた、潤を想い水族館でそれぞれの時間を過ごしていた

「潤見てる？これが一番大きい水槽だって。
…凄いね…っ…じゅん…っ」

翔は潤の写真を胸に抱き入れ、初めて涙を流した。

翔の涙が落ちた写真の中の潤はこの先もずっと笑顔で4人を見守っている