備忘録 (ページ24)

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「いた、ぃ…たい…」

「もうちょっとだから…」

ニノと智くんが肩を落として帰った後
薬が切れた潤は再び痛いと訴えた

すぐに薬入れられない。酷だけれど耐えるしか無い。

昼間のホットタオルも、もう気休めにしかならない

「…じゅんー」

もう夜。寝ているかと思い静かに入って来たのは相葉くん

痛い痛いと繰り返す潤を見るとすぐに駆け寄って来た

「いたいね…そばに居るからね…」

「まぁくん…」

「がんばれ…」

相葉くんの担当は小児科だから頻繁に病室に来る事はできないけれど
とても大事な戦力の1人

「ありがと相葉くん」

「全然。こんなことしか出来ないけど。」

根気強く身体をさすってやる

もうそれしか出来ない。

痛みのせいでろくに眠ることも出来ない

疲れて意識失う様に眠れたらどれだけ楽か。

「いた…ぃ」

「がんばれ…もうちょっと」

もう何度目かわからないやりとりを繰り返しやっと薬が入れられる様になった

病室に薬を持って駆け込んできた翔は
大急ぎで準備

「…よし。潤ごめん、お待たせ」

「んーん…あり、がと」

「よかったね…深呼吸しよう。もう眠たいでしょ？」

相葉くんが深呼吸を促すとすぐに眠りについた

2人ともほっと肩の力が抜ける

「…そういえばさ、」

翔は昼間3人でした会話を相葉くんにも話した

「隣町か…どうだろうね」

「やっぱり迷うよね？」

「薬も調整していかないと…」

「最悪の事態も避けられない」

医療従事者の2人には外出がとても危険な事だとよく分かっていた。

智くんとニノには言わなかった

ショックを与えてしまってはいけないと

潤が眠って静かになった病室が余計に静かになった気がする。